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テリー伊藤 対談 内田裕也(4)

裕也さんは特別ですよね
テリー 音楽以外だと、裕也さんといえば映画ですよね。
内田 僕、作詞作曲は下手なんですよ。だったら、映画のほうが合ってるんじゃないかなと思って、初めて脚本を書いて、崔洋一監督を見つけてきて作ったのが「十階のモスキート」っていう。
テリー 見させてもらってます。
内田 第2弾で、ピンク映画を撮ってた滝田洋二郎を見つけて、こいつおもしろいなあと思って作ったのが「コミック雑誌なんかいらない!」。これは共同で書いたんですけど、アイデアは僕で。あるプロデューサーがカンヌ映画祭に紹介してくれたら、上映後にスタンディングオベーションが10回ぐらい。で、その年の映画界の賞を総なめにしたんだよね。
テリー そうでしたね。
内田 で、崔監督は今や日本映画監督協会の理事長ですよ。滝田監督は「おくりびと」でアカデミー賞ですからね。俺、日本映画に少しは貢献してると思うんだけど。
テリー 裕也さんは昔、東宝の「若大将シリーズ」とか、出てたじゃないですか。
内田 あれでモメてねえ、希林さんと。私にコマーシャルに出たのがどうだとか文句を言いながら、自分は「エレキの若大将」に出てたじゃないかって。
テリー アハハハ。あれ、いいじゃないですか。ああいう裕也さん、好きだけどなあ。俺、若い頃の裕也さんの映像とか、大好きなんですよ。オシャレだし、カッコいいし。話変わりますけど、8月に亡くなられたジョー山中さんは、いつも裕也さんの隣にいた、まさに戦友じゃないですか。どういう人でしたか。
内田 会ったのは彼が17歳の時です。力也も沢田研二も、17歳だったんですよね。ティーンエージャーの時に会った連中というのは、自分の弟みたいに思って接してきたんだけど、特にジョーに関しては、フラワー・トラベリン・バンドでロックを世界に出すんだっていう裕也イズムをホントに実践してくれましたよね。
テリー 人柄もよかったですよね、ジョーさんは。
内田 あと、特にジョーと力也の2人はホントに守ってくれたなと思います。俺もしょっちゅう喧嘩して。でも、俺が彼らに「行け」って言ったことは絶対ないですよ。まず俺が「この野郎、てめえ」と行く。俺がやられると、「あんちゃんを」って加わる。そういう方程式があったんだよね。
テリー 嫌な方程式ですねえ(笑)。
内田 それに松田優作も加わった時があった。だいたい酒場行くと、みんなスーッといなくなるんだよね。ジョー山中、力也、松田優作、内田裕也っていると。
テリー ハハハ。でも、裕也さんも70代に入られて。
内田 ロック・プラス・ツーになってね、俺、今やっと、ステージも凄く楽しいんですよ。テリー それはいいですねえ。
内田 体も凄く動くし、ちょっとロックンロールがやっとっていうか、笑われるかもしれないけど、テリーさん、やっとわかってきたなと思って。
テリー 笑わないですよ。裕也さんは特別な存在だから。内田裕也って代わる人がいないじゃないですか。
内田 そう言っていただくとうれしいですけども。僕はヒット曲はないですけど、29歳から39歳までの10年間、タイガースも含めて、みんなを世に出す助産師をやったと言ってるんです。
テリー プロデューサーですね。
内田 ええ。男としていちばん輝いてる10年間は人のために尽くしました。だから今、ロックンロール・ゴッドが守ってくれて、こうして元気でやれてるんだなって感謝してますね。

テリーからひと言
もっといろんな場面で活躍してほしいですね。野田総理は裕也さんをアドバイザリースタッフにするといいんじゃないかな。

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