芸能

藤圭子と「昭和歌謡」の怨念(6)紅白落選のショックで自殺未遂

20130919r

 70年の紅白初出場は、実は「いきなり大トリ」との声もあった。シングルもアルバムもトップの売上げを独走した圭子だったが、さすがに女王の美空ひばりからは奪えなかった。

 ただしこの年、ヒット曲のないひばりの大トリには「司会との二役は初」という話題性が必要だったことは否めない。

 翌71年は結婚したばかりの前川清(内山田洋とクール・ファイブ)との「史上初の夫婦対決」が目玉となるはずだった。紅白研究の第一人者で、圭子のショーの構成を手がけたこともある合田道人が解説する。

「本番直前に前川が急病で倒れ、クール・ファイブは辞退。代わりに藤圭子が自分の持ち歌の『みちのく小唄』の後、クール・ファイブが歌うはずだった『港の別れ唄』を、残りのメンバーをバックコーラスにしてメドレーで歌った」

 翌72年は離婚の影響か、圭子は選ばれたものの、クール・ファイブは「この愛に生きて」や「そして、神戸」の大ヒットがありながら落選となっている。

 そして73年──、

「紅白に落ちたショックか、髪をばっさり切ったこともあったね。その翌年にはポリープの手術をするほどノドも荒れていた」

 初代のチーフマネジャーだった川岸咨鴻〈ことひろ〉が回想する。74年の手術は成功し、本人もカムバックに意欲的だった。マスコミの見方も好意的だったが、それでも届かなかった。

〈自信の藤圭子が紅白にふられて気絶して‥‥〉

〈紅白落選に大ショック、藤圭子が突然発病ダウン〉

 こうした見出しがいくつも並んだ。そのほとんどは「自殺未遂」と報じるものであった。

 さらに“紅白エレジー”は続く。75年には2年のブランクを経て復帰したものの、背景には「大物政治家の圧力があった」とささやかれる始末。76年も連続で出場したが、これが生涯最後になった。

「あれほど手がつけられない圭子は初めて見た。それくらい荒れていた」

 担当ディレクターの榎本襄が回想する。77年に落選した直後のことである。すでに石坂まさをの元を離れ、別の事務所に移籍していたが、梅津肇は圭子の本音を聞いた。

「もう1度、紅白に選ばれたい。そしてこちらから辞退してやるの」

 それは紅白に対する「恩讐」であったのか‥‥。

 最後の落選から2年後、圭子は引退を発表し、アメリカへ旅立っていく。もし「6度目の出場」がかなえば、本当に辞退したのであろうか。あるいは引退(ただし、2年後に復帰)も決意せずにすんだのではなかったか。

 99年に娘・宇多田ヒカルの人気が社会現象となると、もちろん「紅白」も全力で説得に乗り出す。結局は父・照實の意向もあり、出場には至っていないが、

「藤圭子さんも同時に出てもらってかまいません」

 そんな“説得”に、果たして藤圭子は何を思ったのであろうか──。

カテゴリー: 芸能   タグ: , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    実力派ジョッキー戸崎圭太も登場!「KEIRIN GP2019」スペシャル企画動画『The DAN(座談)』をチェックせよ!

    Sponsored
    138500

    12月にもなると「なんだか気持ちが落ち着かない…」というギャンブル好きの読者諸兄も多いことだろう。というのも年末は、競馬の「有馬記念」、競艇の「賞金王」、オートレースの「SS王座」といったビッグレースが目白押しだからだ。競輪では、12月30…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , , , |

    センベロ、野球、鉄ちゃん、アニメ、オタク……趣味などの価値観重視で生涯のパートナーを見つけるマッチングアプリが中高年に最適なワケ

    Sponsored
    136162

    50歳で結婚歴のない「生涯未婚率」が激増している。これは2015年の国勢調査の結果によるもので、親世代となる1970年の同調査に比べると、その率なんと約14倍なんだとか。この現実をみると、「結婚できない……」ことを切実な問題として不安に思う…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , |

    “男の活力低下”につけこむ甘い罠…手軽に入手できる海外未承認薬の危険過ぎる実態に迫る!

    Sponsored
    133097

    40代50代の中高年男性といえば、人間関係、リストラの恐怖、のしかかる責任感など仕事上の悩みに加えて、妻や子どもとの関係、健康や老後の不安といったプライベートなことまで、さまざまな問題を抱えているもの。そしてこれらがストレスとなり、加齢によ…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , |

注目キーワード

人気記事

1
木下優樹菜、ついにバレた!?“オンナ版・渡部建”な乱倫素顔(中)
2
阿部華也子が人気番付2連覇!美女お天気キャスター「ムレムレ艶事件」大公開
3
人気女子アナ「バストだけ総選挙」ベスト20(3)テレ東・森香澄が得意のダンス技で…
4
佐々木希じゃ1分もたない?渡部建が不貞報道で最も失笑を買った“即昇天”
5
半沢直樹“最終回、幻のラストシーン”(1)「頭取、そりゃないぜ」と思ったら意外な出向理由が