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昨年大晦日に放送された「NHK紅白歌合戦」の毎分世帯視聴率は、第1部が34.1%を獲得したYOSHIKI、HYDE、SUGIZO、MIYAVIによるスーパーバンド「THE LAST ROCKSTARS」がトップだった。
同バンドは紅白デビューのわずか8日前(12月23日)、同名の1stシングルをリリース。紅白でのステージが初パフォーマンスの場所となったわけだが、その存在感溢れる圧巻のステージに、多くの視聴者の目が釘付けになったのである。
バンドでボーカルを担うのがラルクアンシエルのHYDEだが、NHKホールとラルクで思い出されるのは「ポップジャム」事件だ。
99年4月19日、NHKホールでは5月放送予定の番組「ポップジャム」の収録が行われており、ラルクはエレファントカシマシ、UAなどと出演。番組では4月21日に発売されるシングル「HEAVEN'S DRIVE」キャンペーンの一環として、朝日新聞の一面広告に掲載されたメンバー4人の丸刈り写真(CG合成)を公開した。司会の爆笑問題とのトークの後、会場に詰め掛けたファンの大歓声が響きわたる中、「HEAVEN'S DRIVE」の演奏が始まったのだ。
と、ここまではよかった。だが、この広告をネタにしようと考えた番組側が、長髪のカツラを用意。そしてカツラをかぶった爆笑問題の太田光が、ラルクのメンバーに「ビジュアル系のみなさんから見て、どうですか」と質問したことで、和やかだった空気が一変したのである。
というのも、かねてからラルクのメンバーは「ビジュアル系」という言葉に敏感になっており、中でもtetsuyaの拒否反応は甚だしかった。本来は2曲演奏するはずだったラルクは1曲のみで切り上げ、会場をあとに。「ラルクが『ビジュアル系』発言に激怒」といった記事が、スポーツ紙などに大きく掲載される騒動になったのである。
ただ、その後、tetsuyaは著書「哲学。」(ソニーマガジンズ )の中で、 むしろ自分たちの扱いに関して、しっかりとNHK側に伝えなかったラルク側のスタッフへの不満があったと述懐。爆笑の太田も騒動から約20年を経た19年2月、自身のラジオ番組で「俺には何もキレてないし、俺たちにはむしろ『すみません』って」「彼らの名誉のために言っておくけど、本当に真摯な態度で『申し訳ありません』って帰って行った」「番組プロデューサーからNHK側のミスで、と伝えられた」などと発言。騒動は20年ぶりに完全終息を迎えたのである。
一方、この「ポップジャム」で唯一演奏された「HEAVEN'S DRIVE」は、発売初週のオリコン週間シングルチャートで、通算6作目となる首位を獲得。同年のNHK紅白に出演(2年連続通算2度目)し、90年代後半以降のライブにおけるスタンダードソングとして、今なおファンに愛され続ける名作となったのである。
(山川敦司)
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