社会

ヘンリー王子「暴露本」がタリバンの逆鱗に触れる「シャレにならない大波紋」

 イギリスのヘンリー王子による「25人殺害」告白の波紋が広がり続けている。

 ヘンリー王子は1月10日に発売された自叙伝「スペア」で、07~08年と12~13年の2回にわたってアフガニスタンに派遣された当時を振り返った。

 イギリス王室には軍隊を経験する伝統、慣習があるのだが、ヘンリー王子はイスラム主義勢力タリバンの戦闘員を「人間ではなくチェスの駒」と思って殺害したと告白。殺害したのは25人だったとも明かしている。

 ヘンリー王子は現在、イギリス王室から離れ、アメリカに居住しているが「チェスの駒」発言をきっかけにタリバン支持者がイギリスを敵対視する可能性もあることから、国内外で問題視されているというのだ。イギリス王室に詳しいジャーナリストが語る。

「極限状態に置かれる戦場では、相手を血の通った人間と思っていると自身の命が危うくなるだけに、ヘンリー王子のような感覚はむしろ、正常と言えるでしょう。しかし、それを公に口にするのは、やはりマズイ。王室に対する意趣返しのつもりかもしれませんが、その影響力を考えれば、思わぬトラブルがいつどこで勃発するか分かりません。たびたびテロの標的にされるイギリスですが、その引き金にならないことを祈るばかりです」

「スペア」では他にも、仮装パーティーでナチス・ドイツの制服姿を披露した件について「ウィリアム皇子とキャサリン皇太子妃のアドバイス」などと告白している。ファミリー内のいざこざならまだしも、世界を激震させる暴露が悲劇を生まなければいいが…。

(ケン高田)

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