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記事全文を読む→今明かされる「あまちゃん」撮影のウラ…エキストラの新聞記者には「本物」が混ざっていた
NHK BSプレミアムでは、一世を風靡した朝ドラ「あまちゃん」の再放送が始まったが、そこで思い出すことがある。
2013年7月、趣味の渓流釣りのために北東北に出かけていた私が宿泊していたGホテルは、偶然にもNHK朝ドラ「あまちゃん」の出演者たちが宿泊する場所だった。私は毎年のようにこのホテルを利用していたため、スタッフとも顔見知りで、
「さっきまで、そこで宮本信子さんたちが朝ご飯を食べていたんですよ」
と教えてくれた。
ある時、知人の30代の新聞記者Aとコーヒーを飲みながら「今晩、メシを食べませんか」と誘うと「いや~、明日の朝が早いので…」。Aは酒の席が好きなのに、断るとは珍しい。
「朝5時にはここを出て、小袖に5時半集合なんです」
小袖というのは「あまちゃん」の舞台になっている、海女が暮らす集落があるところだ。
「例の朝ドラの『あまちゃん』に、エキストラで出演してくれないか、と頼まれまして。小袖であまちゃんたちが芸を披露しているのを取材する、新聞記者の役です」
思わず笑ってしまった。本物の記者がNHK朝の連ドラに記者役で出るというのだから。
翌朝5時、野次馬根性が旺盛な私は、Aが勤務する支局でピックアップし、一緒に小袖の海女小屋を目指して車を走らせた。小袖の小さな漁港前にはブルーシートが高く張られ、小屋の横にある舞台は目隠しをされている。そこに100人ほどの市民エキストラが、続々とやってきたのだ。
ヒマといえばそれまでだが、無償のエキストラのためによくもまぁ、これだけ集まってくるものだと、NHKの底力に驚いたものである。
7月だというのにどんより曇った天気で、北東からの「やませ」が吹いて寒く、セーターとジャンバーを重ね着しても震えるようだった。
「では、リハーサルを行います」
拡声器からNHKスタッフの声が流れ、何回かリハーサルが行われた後で、本番になった。観客が声援を送り、カメラを構えた記者たちが取材をする様子である。本物はAだけであり、他はカメラが趣味のようなエキストラの若者たちだった。
舞台には半纏に白い半ズボンの宮本信子や渡辺えり、そして駅長役だった杉本哲太、主役の能年玲奈が上がっていたらしいが、私は舞台から遠くにいたので見分けがつかなかった。
「いやぁ、楽しかったですよ」
撮影終了後に、Aは満足そうな笑みを浮かべた。
「どんな放送になるのか、待ち遠しいなぁ~」
3週間ぐらいして、その時のシーンが放送された。目を皿のようにし、録画した映像を繰り返しスロー再生したが、A記者らしき映像は1秒、いや0.5秒ほどしか映っていなかったのである。これこそ「じぇじぇじぇ」だった。
(深山渓)
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