ジャニー喜多川氏によるジャニーズ事務所の性暴力問題を受けて、「外部専門家による再発防止特別チーム」が発足した。元検事総長で弁護士の林眞琴氏、精神科医の飛鳥井望氏が6月12日に会見し、
「ジャニーズ事務所が認める、認めないにかかわらず、厳正に検証、認定していく」
とアナウンス。被害を告発した元ジャニーズJr.の橋田康氏やカウアン・オカモト氏は、真相解明と法改正に向けて一歩前進したと、評価した。
一方でジャニーズ事務所のビジネス戦略は、相変わらず華々しい。東京・渋谷の街には、ジャニーズJr.の広告がデカデカと連なり、存在を誇示している。地下鉄の通路を歩けば、この夏のジャニーズJr.のイベント告知がなされた、輝くばかりのJr.の写真が。
あるいはジャニーズWESTの新曲プロモーション画面が貼られたラッピングバスも、繁華街を走り回る。こちらは6月7日に発売されたジャニーズWESTの新曲「しあわせの花」の宣伝だ。「ピースフルな応援歌」というキャッチフレーズが書かれ、明るい楽曲を流しながらバスは走っていく。
「どうにも、そこに違和感を感じてしまいますね」
と話すのは、アイドルを取材する芸能記者だ。
「もちろんジャニーズ事務所のタレントに罪はないし、あくまで事務所の問題です。タレントたちには頑張って活動してほしいのですが、今このタイミングでこれほど派手なプロモーションを展開するのは『私たちは余裕ですよ』と言わんばかりに思えてしまう。確かにタレントビジネスですから、売らなければいけない。ただ、喜ぶジャニーズファンを尻目に、嫌悪感を覚える通行人がいるのも事実です。『彼ら(タレント)には罪はないけど、(藤島ジュリー景子)社長の顔が浮かんでしまう』と話しながら、通りすぎる人を見ましたし…」
今回の再発防止特別チームには、性被害を申告した人、そして事務所幹部にも調査が及ぶというが、
「被害を申告できず、人知れず悩んでいる人もいるでしょう。この問題はジュリー社長が退くことで、解決へと進んでいくのでは…と考える関係者は多い。私もそう感じます」(前出・芸能記者)
膿を出し切って再出発となるのは、いつなのか。