社会

中央線が「グリーン車導入」2両増結するなら「普通車で混雑緩和すべき」の不要論

 JR東日本の中央線の快速電車に来年度末以降、グリーン車が導入される。現在、10両編成で運行されているが、2両のグリーン車両を組み込み12両編成にして運行される予定。そのグリーン車が先ごろ公開された。

 新たなグリーン車は2階建てで、すべての席にコンセントが設置される。無料のWi-Fiも用意され、車内での仕事がはかどりそうだ。ただ、折り返し駅で座席を自動で回転させる機能が搭載されるものの、これには鉄道好きから「いらないのではないか」という声が出ている。鉄道ライターが語る。

「ボタン1つで向きを変えられるのですが、変える時は荷物やゴミがないか一通り確認してからになる。そうなると確認しながら手で向きを変えるのとそれほど変わらないのではないかと指摘されています。自動回転機能を搭載すればそのぶんだけ車両は重くなりますし、なくてもいいのではというのです」

 自動回転機能どころか、そもそもグリーン車自体が必要ないとの指摘もある。中央線は東京圏のJR東日本の路線の中で混雑率「139」で、京浜東北線に次ぐワースト2位。通勤通学の時間帯以外も混雑していることが多く、グリーン車を増結するのであれば、そのぶん普通車を増やして混雑率を下げてほしいというのが利用者の率直な気持ちだろう。

 また混雑した中央線ではグリーン車へのタダ乗りが問題になる可能性があるという。

「混雑した普通車両を嫌ってグリーン車のデッキに乗る人が増えると思われます。デッキに立っていてもグリーン料金は払わないといけないのですが、多発すれば乗務員が対応しきれないかもしれない。人件費を考えれば乗務員を増やすことはできず、かといって放置することもできないだけに、大きな問題となりそうです」(前出・鉄道ライター)

 駅ホームの延伸工事までしてされる中央線グリーン車。注目を集めていることだけは確かだ。

(海野久泰)

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