芸能

【追悼】大橋純子が海外に発信した「シティポップ」の劇的価値

 日本を代表する歌手・大橋純子が11月9日に亡くなった。70年代にデビューして「シルエット・ロマンス」「たそがれマイ・ラブ」などをヒットさせ、海外でも評価された。後年はシティポップの神的存在だった。

 音楽の新たな時流を築き上げたプロデューサーで、六本木のイタリア料理店「キャンティ」のオーナーでもある川添象郎氏が言う。

「かつて、TBSテレビの音楽番組を仕切っていた有名音楽プロデューサー・渡辺正文さんから突然、連絡がありました。大橋純子さんがスペインのマジョルカ島での音楽祭に参加するので手伝ってください、とのことでした」

 この第3回マジョルカ音楽祭が開催されたのは、1977年。川添氏が続ける。

「お会いした大橋さんは小柄ながら、素晴らしい声量のあるキラキラした目の歌手でした。 マジョルカ音楽祭に出演する彼女のステージコスチュームへのアドバイスなどをしたのですが、彼女は見事に最優秀歌唱賞を受賞した。その後、東京音楽祭にも参加して特別歌唱賞を受賞した思い出があります」

 川添氏が上梓した自伝「象の記憶 日本のポップ音楽で世界に衝撃を与えたプロデューサー」では、その貴重な瞬間が描かれている。音楽プロデューサーの村井邦彦氏と設立したアルファレコード、そこでプロデュースしてきた荒井由実やYMOといった、そうそうたるアーティストたちのことにも触れている。

 海外で大人気のシティポップ。当時は主流ではなかったが、爆カッコよかった。それが今、大橋純子という立役者のおかげで海外に伝わっていることは、とても誇らしいものなのである。

(小津うゆ)

カテゴリー: 芸能   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    ゲームのアイテムが現実になった!? 疲労と戦うガチなビジネスマンの救世主「バイオエリクサーV3」とは?

    Sponsored

    「働き方改革」という言葉もだいぶ浸透してきた昨今だが、人手不足は一向に解消されないのが現状だ。若手をはじめ現役世代のビジネスパーソンの疲労は溜まる一方。事実、「日本の疲労状況」に関する全国10万人規模の調査では、2017年に37.4%だった…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , |

    藤井聡太の年間獲得賞金「1憶8000万円」は安すぎる?チェス世界チャンピオンと比べると…

    日本将棋連盟が2月5日、2023年の年間獲得賞金・対局料上位10棋士を発表。藤井聡太八冠が1億8634万円を獲得し、2年連続で1位となった。2位は渡辺明九段の4562万円、3位は永瀬拓矢九段の3509万円だった。史上最年少で前人未到の八大タ…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
「花咲舞が黙ってない」第3シリーズ「主演候補」は今田美桜のほかにもうひとりいた
2
やす子に異変!最大のストレス発散法「貯金額を見る」で大いに問題になること
3
【悲願構想】巨人「築地ドーム球場建設」2034年に本拠地移転でついに「松井秀喜監督」を誕生させる
4
テレビ朝日・斎藤ちはるアナ「ラグビー姫野和樹とお泊まり交際」に局内大歓迎の理由
5
佐々木朗希・佐藤輝明・堂林翔太の「欠陥プロ野球カード」に「マニア大量購入⇒高額転売」のウハウハ