社会

医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<乾燥性皮膚炎>肌のバリア機能の低下で強いかゆみやひび割れも

 空気が乾燥する季節。肌の赤みやかゆみ、ひび割れに悩まされることはないだろうか。もしかしたら「乾燥性皮膚炎」の危険がある。

 空気の乾燥により、肌のバリア機能が損なわれた皮膚に刺激が加わることで、赤みやかゆみ、湿疹などの炎症を生じる皮膚の病気。

「皮脂欠乏性湿疹」とも呼ばれ、特に高齢者に多い。「乾燥性皮膚炎」は肌のバリア機能の低下で発症する。なぜなら、若い肌では、角質層や角質細胞間脂質、皮脂が十分に機能しているので水分の蒸散を防いでいるからだ。しかし、年を取るにつれて、肌の油分や水分は減少して、肌のキメ細かさも60歳を過ぎると粗い網目状になってくるのだ。老いた乾燥肌は、冬場の空気の乾燥などで特にダメージを受けやすい。

 他にも、冬場のエアコンやコタツの長時間使用、長時間の入浴、化学繊維の衣類など、日常の何気ない部分にも肌のバリア機能を損ねる要因がある。

 この病気は、軽度であれば、市販のステロイド外用薬でも治療が可能だ。しかし、ステロイド外用薬を5~6日間使用しても症状がよくならなかったり、患部が広範囲にわたる場合は、早めに皮膚科の受診が必要だ。

 予防法は生活習慣の見直しだ。熱いお湯は皮脂を奪うため、入浴は39~40℃のぬるめにして、15分以内で上がること。さらに、室内の湿度は60%程度に保つために、加湿器を使用。衣類も化学繊維より綿製品を選ぶといいだろう。そうすることで皮膚の乾燥状態の改善が期待できる。

 その他にも、アルコールや辛いものといった刺激の強いものを摂りすぎないことや、暴飲暴食・睡眠不足といった生活の乱れを正すことも効果的だ。

田幸和歌子(たこう・わかこ):医療ライター、1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経てフリーに。夕刊フジなどで健康・医療関係の取材・執筆を行うほか、エンタメ系記事の執筆も多数。主な著書に「大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた」(太田出版)など。

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