社会

トランスジェンダー書籍を「発売中止」に追い込んだ「恫喝圧力」のアブなさ

 KADOKAWAから発売予定だった書籍「あの子もトランスジェンダーになった SNSで伝染する性転換ブームの悲劇」が、キャンセルカルチャーと言われる様々な「嫌がらせ」「恫喝」「要望」により、刊行中止となった。既に10カ国で翻訳され、販売されている書籍の日本語版であり、「ジェンダー医療を望む英国少女が10年で4400%増」「米国大学生の40%がLGBTQ」など、インパクトの強い内容である。

 反対の声の多くは「差別的である」「デマ」「当事者を傷付ける」といったものであるが、内容はドキュメンタリー、つまり事実の報告であり、何が差別的でデマなのか中身の議論は一切されないまま、刊行中止となった。圧力によって書籍販売を潰した結果となり、日本の表現の自由、出版の自由は非常に危うい状態にあることが露呈した。そして活動家といわれる人々のみならず、文筆家、出版社、新聞社が刊行中止に肯定的だったのが気にかかるのだ。

 本来なら表現の自由を守るべきメディアの人間が、自分と違う考え方の書籍に反論ではなく、出版差し止めへと動いてしまい、表現の自由を放棄する前例ができたことになる。

 テレビ業界でも深夜番組ではかつて、今では表現できない見出しがテレビ欄に載っており、胸をときめかせて深夜を迎えたものだが、今後はタイトルや見出しが卑猥だと判断されただけで、中身に関係なく規制されるようになるかもしれない。

「あの子もトランスジェンダーになった」は出版、いや、表現全体に及ぼす影響を考え、タイトルを変更しての販売も含めて、再検討をしてほしい。

(群シュウ)

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