芸能

宮川大助・花子「ホンマにやったんか」「やった、やった」浮気騒動/壮絶「芸能スキャンダル会見」秘史

 これぞまさに「浪速しゃべくり漫才」の真髄。いや~、掛け値なしで本当に素晴らしかった。

 2019年に血液のガンの一種である多発性骨髄腫と診断され、闘病中だった宮川花子が「宮川大助・花子」として2月下旬、久々に「笑点」(日本テレビ系)に登場した。車椅子に座る花子と並んで、大助も椅子に腰かけたまま繰り広げる「私、宮川花子。そしてこちら、大谷翔平です。結婚したのが1976年4月9日で…なんと48回忌!」で始まった恒例の夫イジリに一気に引き込まれ、気が付くとテレビの前で腹をかかえて大笑い。そんな自分に驚くと同時に、この2人の職人っぷりに脱帽したのである。

 花子がステージに立つまでには、それこそ口に出せないような、辛く厳しい道のりがあったはずだ。彼女が病名を公表したのは、2019年暮れのこと。だが、2022年10月には心肺停止状態で救急搬送され、3日間も意識不明で生死を彷徨ったという。

 実は花子の体に最初に胃ガンが見つかったのは1988年。2人はコンビ活動を一時休止し、花子はその後5年間、入退院を繰り返すことになる。

 疑心暗鬼な日々が続く中、夫婦関係も次第にぎくしゃくし始めた頃、降って湧いたのが、花子の不倫報道だったのである。記事によれば、不倫相手は後輩芸人「ベイブルース」の高山知浩で、花子の浮気がバレて大助との間で離婚かという大喧嘩が勃発した、というのである。

 1995年7月19日、揃って記者会見に臨んだ2人は、

「お前、ホンマにやったんか」

「やった、やった。そやけど、やっぱりアンタがいちばんええわ」

 お約束の夫婦漫才からスタートである。

「騒がれているのは、花子が胃の腫瘍摘出手術を受けた頃の話。本人はガンやないかと怯えていて、絶望感もあって、弟子や若手芸人とよう夜中まで飲み歩いて、僕が『ええかげんにしろ!』って怒鳴って喧嘩したことがあり、それが誤解されたんやと思います」

 大助はそう説明したのだが、花子は大助の言葉に耳を傾けず、大助がとった行動が、

「花子をハダカにして、自分もハダカになって『お互い、ハダカ同士で話し合おうやないか』と、花子をどつきました」

 そう語る大助の目には、溢れんばかりの涙。そんな夫の姿に花子も大泣きだった。

 そして夫婦の間に笑顔が戻った1993年10月、術後5年が経過した花子が医師から告げられたのは「100%ガンの転移はない。もう大丈夫」。花子は言った。

「その時、初めてガンだったと知らされて…。私は今まで何やってたん、何も教えてもらわんと…と言いたくなったんやけど、この5年間、主人は悩んで、私と一緒に闘ってきたんやなぁと」

 それから二十数年、山あり谷あり。だが、神様はまたも2人に試練を与えたのだろうか。2019年12月11日、大阪市内で揃って記者会見を開くと、

「大助を見送るまで、絶対に生きる」

 と花子が涙ながらに誓う。その横で、

「僕、好きなんですよ、嫁ハンがね」

 と微笑む夫。「笑点」で大爆笑しながら、ふとこの記者会見のシーンが蘇り、なんだか胸が熱くなった。

(山川敦司)

1962年生まれ。テレビ制作会社を経て「女性自身」記者に。その後「週刊女性」「女性セブン」記者を経てフリーランスに。芸能、事件、皇室等、これまで8000以上の記者会見を取材した。「東方神起の涙」「ユノの流儀」(共にイースト・プレス)「幸せのきずな」(リーブル出版)ほか、著書多数。

カテゴリー: 芸能   タグ: , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<マイクロスリ―プ>意識はあっても脳は強制終了の状態!?

    338173

    昼間に居眠りをしてしまう─。もしかしたら「マイクロスリープ」かもしれない。これは日中、覚醒している時に数秒間眠ってしまう現象だ。瞬間的な睡眠のため、自身に眠ったという感覚はないが、その瞬間の脳波は覚醒時とは異なり、睡眠に入っている状態である…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<紫外線対策>目の角膜にダメージ 白内障の危険も!?

    337752

    日差しにも初夏の気配を感じるこれからの季節は「紫外線」に注意が必要だ。紫外線は4月から強まり、7月にピークを迎える。野外イベントなど外出する機会も増える時期でもあるので、万全の対策を心がけたい。中年以上の男性は「日焼けした肌こそ男らしさの象…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<四十肩・五十肩>吊り革をつかむ時に肩が上がらない‥‥

    337241

    最近、肩が上がらない─。もしかしたら「四十肩・五十肩」かもしれない。これは肩の関節痛である肩関節周囲炎で、肩を高く上げたり水平に保つことが困難になる。40代で発症すれば「四十肩」、50代で発症すれば「五十肩」と年齢によって呼び名が変わるだけ…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
【戦慄秘話】「山一抗争」をめぐる記事で梅宮辰夫が激怒説教「こんなの、殺されちゃうよ!」
2
巨人で埋もれる「3軍落ち」浅野翔吾と阿部監督と合わない秋広優人の先行き
3
神宮球場「価格変動制チケット」が試合中に500円で叩き売り!1万2000円で事前購入した人の心中は…
4
「島田紳助の登場」が確定的に!7月開始「ダウンタウンチャンネル」の中身
5
永野芽郁の二股不倫スキャンダルが「キャスター」に及ぼす「大幅書き換え」の緊急対策