男子ゴルフの欧州ツアー「ヒーロー・インディアン・オープン」が3月31日、インドのニューデリーで最終ラウンドが行われ、2023年の日本ツアー賞金王・中島啓太が通算17アンダーで初優勝を果たした。
最終日は2位と4打差の首位で出て、73で回って逃げ切った。公式インタビューでは、
「素晴らしい気持ち。少し緊張したが、いいショットを打つことを考えていた」
最新世界ランキングで、中島は78位に上昇。14位の松山英樹に次ぐ日本勢2位で、パリ五輪の出場権獲得圏内に入った。中島の強さを、ゴルフジャーナリストが分析する。
「器用で精神的な強さがあるので、海外向きのプレーヤーですね。ショートゲームがうまく、どういった芝でも対応できています。トラブルがあっても冷静ですし、自信を持ってプレーしていますね」
2022年9月12日にプロ転向。2023年はいきなり国内ツアーにフル参戦して「ASO飯塚チャレンジドゴルフトーナメント」「横浜ミナトチャンピオンシップ」「マイナビABCチャンピオンシップ」で3勝し、年間賞金王と新人王、最優秀選手、平均ストローク、バーディー率、ゴルフ記者賞の6冠を獲得した。名実ともに、トッププロとなった。
読売ジャイアンツの菅野智之投手と交流があり、2023年から2024年の年末年始はハワイで2週間、菅野と合同トレーニングを行った。その縁から、4月5日に東京ドームで行われる巨人×DeNA戦の始球式を務める。
「ハワイでは長距離の走り込みを行っていたようです。その成果が欧州ツアーで出たのでしょう」(前出・ゴルフジャーナリスト)
欧州ツアーでのポイント上位10位に入り、2025年にアメリカツアーに参戦する予定の中島。若きゴルファーの闘いから目が離せない。
(渡辺優)