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記事全文を読む→子供と若者のガン患者は犠牲になっても…それでも厚労大臣が湿布薬をバラ撒く不思議
この人物が歴任する議員連盟を見ると、人工透析から眼科、耳鼻科、整形外科、歯科、薬剤師から鍼灸、脳卒中リハビリ、認知症ケア…あらゆる健康保険の利権に関わる議員連盟にいっちょ噛み。極め付きは自民党の「我が国の誇る外用貼付剤の推進に関する小委員会」副幹事長だ。つまりは自民党「湿布薬バラマキ利権」のプリンスが、福岡資麿厚労大臣なのである。
先の小委員会の最高顧問は尾辻秀久元厚労相で、幹事長は田村憲久元厚労相、事務局長は薬剤師の渡嘉敷直美元厚労副大臣…と大臣経験者がずらりと並ぶ。
湿布薬については、同委員会が薬価の引き下げに反対している。一方で、京都大学の本庶佑特別教授が発見し、ノーベル生理学医学賞を受賞した抗ガン剤「オブジーボ」は、2014年の使用開始時(約73万円)に比べると、現在の薬価は15万円と、8割引まで下がった。安価になったおかげで、庶民が使えるようになっている。
なお、福岡大臣の地元選挙区には薬局販売、病院処方いずれも湿布薬売り上げでは世界一のトップシェアを誇る「久光製薬」(佐賀県鳥栖市)がある。
湿布薬を使うのは、高齢の年金生活者が主だ。高齢者が買い求めやすいよう、福岡大臣は湿布薬の薬価もオブジーボと同じく、8割引きまで引き下げなければ筋が通らない。
さらに財務省は昨年の財政制度等審議会(財政審)で現役世代の税負担、社会保険料負担を軽減するため、湿布薬や風邪薬、アレルギー性鼻炎などの、薬局でも買えるOTC類似薬の保険給付見直しを求めているが、これも実現していない。
2月21日の衆院予算委員会では石破茂総理が、高額療養費の負担引き上げをめぐる答弁で、25歳以下のガン患者、幹細胞移植や他の抗ガン剤が効かなかった難治性白血病の子供と若者にのみ、健康保険治療が認められている特殊な抗ガン剤「キムリア」を名指し。1回3000万円という薬価を示して「これをなんとかしないと保険財政がもたなくなる」とやり玉にあげた。
3000万円のキムリアが高額療養費で使えなければ、数百人の子供と若者が犠牲になる。島根県の丸山達也知事が「治療を諦めろという、鬼のような改正案だ。提案されたというだけでも、国家的殺人未遂だ」と憤ったが、福岡大臣の祖父は戦時中、大政翼賛会の幹部だった人物だ。
なるほど孫の福岡大臣も老人に湿布はバラ撒くが、子供と若者の犠牲は仕方ないというのか…。
(那須優子/医療ジャーナリスト)
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