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記事全文を読む→【追悼】「原発不明ガン死」冒険家女優・和泉雅子が北極点到達で作った「借金1億円超」は「すごい講演会」で即返済
日本人女性として初めて北極点に到達した女優といえば、冒険家としても知られる和泉雅子さんだ。7月9日深夜、原発不明ガンのため都内の自宅で死去したことが明らかになった。享年77。
彼女は1961年に日活に入社。映画「非行少女」に主演し、テレビドラマや舞台でも活躍。そんな彼女がテレビのレポーターとして、1カ月間に及ぶ南極取材ですっかりハマッてしまったのが、冒険の魅力だった。
27年間の女優生活で蓄えた7000万円を自己資金に、6000万円を借金。計1億3000万円をつぎ込んで1985年、北極点を目指す旅に出発した。しかし北極点到達まで残り160キロの地点で氷の裂け目に阻まれ、無念のリタイヤとなった。
帰国後の記者会見では、
「借金を返したら、また挑戦したい」
なんとしても再チャレンジしたいと宣言。そんな思いが実り、4年後の1989年1月に、再挑戦のため日本を出発した。そして5月10日、ついに北極点到達という快挙を成し遂げることになったのである。
5月30日、4カ月ぶりに帰国すると、成田空港で記者会見を開いた彼女はこう語った。
「(北極点に到着した瞬間は)何も思わなかった。もう、足がヨレヨレでね、くたびれちゃっていたから。『これでやっと帰って餃子で一杯か!』くらいで。逆に帰ってきて1週間ぐらい経ってから『ああ、本当に北極点に到達したのか』って。いやぁ~、でも面白かったわよ~。遠征ってこんなにも楽しいものなのか、って」
マイナス42度の寒さに加え、強烈な紫外線を浴びて顔はボロボロ。体重は出発前より7キロも減ってしまったというが、
「ダイエットもお化粧もしません。自然が一番。顔のシミなんて、そのうち取れるから。えっ、結婚? さぁ、きちんとやっていく自信がないから、しないと思います」
そんな言葉に、詰めかけた報道陣からは、笑いがこぼれた。
1回目の借金は、講演や女優業に邁進する傍ら、クズ野菜を分けてもらって食べる「超節約生活」を送って返済したというが、2回目も1億円超といわれる借金。どう返済するのかが気になったのだが、当時のフィナンシャルプランナーいわく、
「何を言ってるんですか。彼女の講演料は最低でも1回50万円。今回の北極点到達で、さらに付加価値が付いたはずです。噂ではすでに500本近い講演依頼が入っていると聞きますから、単純計算で2億5000万円。全額返済してもお釣りがきますよ」
さらには著書の出版など、改めて41歳独身女性の逞しさを痛感したものだが、それから三十数年。講演では常々「夢を諦めなければ必ず到達できる」と説いてきた。彼女が命を懸けて北極点に刻んだ歴史とその功績は、あまりにも大きい。
(山川敦司)
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