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Posted on 2025年10月24日 12:00

「ターミナル駅なのに秘境」1日9本しか列車が来ない広島「備後落合駅」が教えてくれる寂しい現実

2025年10月24日 12:00

 鉄道のターミナル駅、そう聞いて多くの方が思い浮かべるのは新宿駅や池袋駅、難波駅のような駅ビルや百貨店などの商業施設が併設されている大きな駅だろう。ただし、ターミナルという言葉自体は、終わりなどを意味する英語の「terminate」から来ており、もともとは終点・起点の駅を指す言葉で、それが転じて「複数の路線が乗り入れる駅」とも定義されている。

 交通の要所となる駅ゆえに都市部では発展を遂げたわけだが、同じターミナル駅でも地方によっては状況が異なる。なかには複数の路線が乗り入れるにもかかわらず、秘境駅と化しているところもあるからだ。

 そんな秘境ターミナル駅として鉄道ファンの間で有名なのが、備後落合駅(広島県庄原市)。JR芸備線とJR木次線が乗り入れながらも中国山地のど真ん中という山深い場所にあるため、運行本数は1日わずか9本。利用人数もJR西日本の「移動等円滑化取組報告書」によると、23年度時点の1日当たりの利用者数は54人とある。実際、同駅を発着する列車は基本的に1両。多くても2両だ。

 ただし、こうした秘境駅化したターミナル駅は同駅だけではない。例えばJR肥薩線とJR吉都線が乗り入れる吉松駅(鹿児島県湧水町)、JR只見線とJR上越線が乗り入れる小出駅(新潟県魚沼市)、JR石巻線とJR気仙沼線が乗り入れる前谷地駅(宮城県石巻市)などもこれに当てはまるかもしれない。

 昔は乗換駅としてそれなりに需要があったが道路網の発達などでモータリゼーション化が進み、車社会が一気に加速。また、地方の人口も減少したことで地元の利用者は高齢者と通学の高校生のみ、なんて状況に陥っている。特に北海道ではこの数十年で路線自体の廃止によって姿を消したターミナル駅も複数あり、23年に廃止になったJR留萌駅(北海道留萌市)も国鉄末期までは留萌本線、羽幌線が乗り入れ、JR砂川駅(北海道砂川市)は函館本線とその支線の上砂川支線、歌志内線の3本が乗り入れていたが、現在は函館本線のみ。ターミナル駅としての役割を終えている。

 もはや人口のさらなる減少は避けられず、鉄道利用客が今後さらに減少する可能性は高い。現在は乗換駅として機能しているターミナル駅も将来は存在そのものが無くなってしまうかもしれない。

(高島昌俊)

※写真は備後落合駅

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