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記事全文を読む→「鬼畜の所業」に懲役27年求刑…旭川・女子高生「監禁暴行・転落殺」に立ちはだかる「最後のひと押し」決定打
北海道旭川市の冷たい川底から、未来ある17歳の少女が無残な姿で発見されてから、はや2年。法廷に立った内田梨瑚被告に検察が突きつけたのは「極刑」の二文字ではなく「懲役27年」だった。この事件を耳にした誰もが、今回ばかりは極刑が相当、と感じていたであろう「鬼畜の所業」。しかし最大の焦点となったのは、物理的証拠の不在だった。
起訴状によれば、この事件は当時17歳の女子高校生が、内田被告が写った画像データを無断でSNSに載せたとして、女子高生を暴行・監禁。その後、旭川市内の神居大橋で服を脱がせて動画撮影に及んだ。さらに橋の欄干に座らせて「落ちろ」「死ねや」などと脅した後、川に突き落として死亡させたとして、殺人と不同意わいせつ致死、監禁の罪に問われていた。
「共犯者の小西優花受刑者(懲役23年確定)は公判で、川に落としたのは内田被告だと主張していますが、直接の目撃者や裏付けとなる決定的な物証が出てこなかった。つまり、橋の上で誰が最後のひと押しをしたのかという決定打がない以上、検察も司法判断として、確実に極刑に至る確信まで積み上げることができなかった。その結果、検察が法的に勝てる範囲の最大限の罰として、27年という現実的な判断をせざるをえなかった」(司法担当記者)
被害者の父親が被告を指差して「どうかあいつを…」
とはいえ、そんな司法の理屈を遺族が受け入れることなど、とうていできるはずもないだろう。公判での検察の論告を前に、父親は裁判員に一礼し、娘への思いをこう述べた。
「娘はかけがえのない宝物で、私は娘のことが大好きでした。2年という月日が流れましたが、苦しい日々を送ってます。それでも私たち家族を気遣ってくれる仲間たちのおかげで、歩んでくることができました。裁判官、裁判員の皆さま、どうかどうか、あいつを、あいつを…私の娘の望む判決を下してください。お願いします」
被告を指差し、身を絞るように絞り出した父親の声には、極刑を願わずにはいられない、あまりに深すぎる喪失感が宿っていた。だが、はたして法という冷たい枠組みの中で、この魂の叫びが判決にどう響くのか。司法担当記者はさらにこんな懸念を口にするのだ。
「仮に被告に殺人罪が成立しても、それが確定的な殺意に基づくものか、殺意を伴う暴行の結果なのか、判決理由の細部は今後の日本の刑事司法における新たな論点となる可能性があります。被告の控訴が繰り返されれば、事件の確定にはさらなる年月を要することになるでしょう」
問題の判決は旭川地裁で6月22日、午後3時に言い渡される。
(灯倫太郎)
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