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記事全文を読む→阪神⇒巨人「禁断の移籍」ダレル・メイの「野村克也監督を罵倒」ビラ撒き暴挙と「狙って投げた」和田豊への危険球/スポーツ界を揺るがせた「あの大問題発言」
その破天荒な言動から「問題児」「裏切者」と強烈なバッシングを受け、いくつもの大問題を起こしたのが、ダレル・メイだった。
メイは1998年4月、阪神の第7の助っ人として来日した左腕。当時25歳だったが、188センチの長身から降り下ろす速球がウリで、エンゼルス3Aではノーヒットノーランを達成。前年からはメジャーに昇格して29試合に登板…と前評判は高かった。
しかし来日後の初練習は、時差ボケでパス。翌日も吐き気を訴え、わずか30分で終了した。計5回のウェスタン・リーグでの調整登板では、17イニング19安打11失点。在阪スポーツ紙記者からは、
「あんなん、1軍じゃ使いものにならん」
と酷評される始末だった。
それでも主力サウスポーの故障で初先発した5月24日の横浜戦で、5回3安打3失点。6月6日の横浜戦では4安打10奪三振で来日初完封勝利を飾り、その期待は一気に高まることに。
当時の阪神は低迷期にあり、先発ローテ投手の一角を担うも打線の援護に恵まれず、21試合で4勝9敗、防御率3.47。2年目も6勝7敗で、防御率は4.25と悪化した。
ところが、だ。審判への暴行による謹慎処分中に「歯の治療」と称し、女性同伴でグアム旅行に出かけてしまう。野村克也監督が叱責すると「あの監督は勝てば自分の手柄、負ければ選手の責任」と英語で書いたビラを報道陣にバラ撒く暴挙に出て、罰金1200万円と無期限謹慎処分を食らう。結局、そのまま退団することになった。
と、ここまでなら「破天荒な助っ人による暴走事件」で終わるのだが、ここからが問題だ。なんと翌2000年シーズン、この問題児は1億5000万円で巨人に移籍したのだ。
そして迎えた6月7日の古巣・阪神戦(東京ドーム)で、さらなる事件が起きる。打席に立つのは元同僚の和田豊。和田が3回続けて打席を外したことに苛立ったメイが、なんと和田の頭部めがけて危険球を投げつけたのである。
試合後にメイは平然とこう言った。
「(打席外しは)2回くらいなら我慢する。3回やられたなら、わざとやられても仕方がない。To him(彼を狙った)」
自ら意図的な危険球を投じたことを認めたのである。当然のことながら、この「大問題発言」で、メイには出場停止10日間、制裁金50万円の処分が下ることになった。
だが、現実は皮肉なものだ。巨人移籍1年目に12勝(7敗)を挙げたメイは、日本一に貢献。阪神ファンから「裏切者」と罵倒されながらも、巨人では2年連続で2ケタ勝利という結果を残した。
そんなメイがメジャーリーグのカンザスシティ・ロイヤルズに移籍したのは、巨人を退団した直後の2002年。翌年には10勝を記録するなど、まさに日本球界から大リーガーへと復帰し、見事に成功したのである。
あれから二十数年が経った今もなお、日本での暴れっぷりは球界の黒歴史として残っている。
(山川敦司)
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