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記事全文を読む→日本観光と水産物輸入をストップさせた中国共産党と習近平政府の「神殿」が崩れ始めた「4000年の賄賂文化」
高市早苗首相の台湾有事に対する「存立危機」発言を契機に、中国が建国時から隠し続けていた「共産党の真実」が表に現れた。
中華人民共和国の発足は1949年。毛沢東が、生れたばかりの赤子を食べてしまうほどの極貧状態に置かれた農民の救済を旗印に掲げ、革命を成し遂げたことは知られている。
ところが革命が実現すると「人民は平等である」との大義の下に共産党が全ての権力を握り、宗教と資産家を敵と憎み、伝統の文化を貶めた。これに代わって毛沢東思想を祭る「神殿」を、中国全土に打ち立てた。中国に行ったことのある人は、その一端を見ているハズだ。
今でこそ中国の都市に限らず、小さな町にも高層ビルが群立しているが、中国で最も早く建設された「厳かな威容を誇るビル」は、政府関連の豪華な庁舎(神殿)である。
豪華なのは庁舎だけではない。そこで働く公務員(党員)は神官に使える氏子だから、特権を存分に生かし、富裕層への道をまっしぐらに走った。
私の友人である上海市の高級官僚は「給与受け取りの口座が6つある」と教えてくれた。
簡単に説明すると、局長が賄賂をもらうと、局の主要な部下にその賄賂を分配する。部長がもらえば、部の配下に分配、課長がもらえばやはり分配するという仕組みだ。
賄賂をもらえない下っ端の公務員は自身の権限を生かし、例えば保健なら町の店舗、マッサージ店を衛生法で脅し、消防なら安全を盾に言いがかりをつけたりして、カネを手に入れる。
習近平主席は「汚職・賄賂の追放」を掲げ、400万人以上を刑務所に送り込んだ。それでも4000年続いた賄賂文化は、簡単に消えないのだ。ところが、共産党という「神殿」が揺らぎ始めた。
中国共産党の兄貴分だったソビエト連邦が、建国から69年で崩壊したことは知られている。アフガニスタン侵攻で財政破綻したのが、崩壊のきっかけだった。
はたして革命から76年が過ぎた中国共産党はどうか。歴史の必然なのか、習近平政府のスタート(2013年)と同時に、中国は低成長時代に突入した。
しかも国家主席の任期「2期10年」を改正して終身主席を目指した2020年には14億国民の移動を禁じ、閉じ込めた結果、コロナ禍が起きた。
その打撃が収まらない中で、中国経済の要であった不動産バブルが破綻、さらに米中貿易摩擦で中国経済はのたうち回っているのが現実だ。しかも習近平政府は「高市発言」に噛みついた。
本来なら日本観光、水産品輸入禁止ではなく、日本と貿易拡大を図るところだ。しかし中国は「神様の国」であり、氏子である高級官僚は「神様」に気に入れられたい一心。「神様」が受け入れる政策しか進言できない。
要は中国の神殿が崩れ始めたのだ。
(団勇人)
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