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記事全文を読む→【ズバリ選考】あくまで個人的だけど凄すぎる「映画組織・映画館・監督」大賞2025トップ3/大高宏雄の「映画一直線」
年末なので、今年の映画界を振り返る。わかりやすく、連載のタイトルから「映画一直線大賞2025」とさせていただく。いわゆる作品賞などを決める映画賞的な選出ではない。あくまで個人的な思いを強くした中で組織、映画館、監督を選んだ。
▼大賞:ワーナー・ブラザース・ジャパン
配給事業を年末で終了する。あっさり伝達されている印象が強いが、これはとんでもない事態である。これで同社の100年に及ぶ配給事業の歴史が終わる。
ワーナーが米国で発足したのは1923年のこと。なんと2年後に、日本で拠点を構えている。これは今回の事態を迎えて同社が調べた歴史だが、まさか100年もの長きにわたっていたとは、思いも及ばなかった。
背景として経営悪化、再編、配信、政治など、いろいろ言われている。当方もそのように言ってきた。少し待て。そうこう「分析」する前に、この歴史の重みを言わないことには、何も語ったことにならないのではないか。
再編や国内会社の解散がよくある米メジャースタジオの「宿命」とはいえ、あまりに従業員のことに触れなさすぎる。突然の解雇通知である。何もできない。従うしかないのだ。
ネットフリックスやパラマウント・スカイダンスの買収提案を受け、米国本社も海外会社も、従業員にとって一寸先は闇だ。「大賞」で、日本のスタッフのこれまでの労をねぎらいたい。
▼2位:シネマート新宿
今年の映画「裏ベストテン」があるのなら、この劇場で上映された作品が上位に居並ぶ。
「新宿ハードコア傑作選」として、50年代から90年代のアメリカ映画を6本、上映した。3本見たが、素晴らしかった。その2本がポール・シュレイダー監督の「ハードコアの夜」と、アベル・フェラーラ監督の「キング・オブ・ニューヨーク」だ。主演は前者が「パットン大戦車軍団」で知られるジョージ・C・スコット。後者が「ディア・ハンター」のクリストファー・ウォーケンだ。
この時代の米映画の肌合いが、こちらと非常に合う。どちらの作品も、米国の街の風情、色合いがいい。
主人公の2人は、米国の街の中を行き交う。すさんだ感じ、様々な国籍の人が蠢いているような、雑多な街の空間性が魅力的なのだ。
ニューヨークの街自体が主人公にも見えたマーティン・スコセッシ監督の「タクシー・ドライバー」(1976年)の影響を大きく受けているのではないか。
人々が行き交う街で繰り広げられる人間劇、アクション劇は、現実(通行人)と虚構(登場人物)がぶつかり合う場でもある。だから描写がダイナミックになる。
「傑作選」以外では、ロバート・バトラー監督の「ジャグラー ニューヨーク25時」を、同館で見た。こちらもニューヨークという街が、映画の「主戦場」であった。
大いなる見せ場であるカーチェイスシーンの爆発的なエネルギーといったらない。CGでは出せない迫力で、映画史上でも屈指のカーチェイスだろう。映画に血が通っているのだ。
以上が裏ベストテンの上位3本である。全て旧作であるが、今の映画と何が違うのか。見ればすぐにわかる。上映してくれたシネマート新宿はもとより、配給会社のザジフィルムズにも感謝したい。
▼3位:高橋伴明監督
このコラムでも書いたが、高橋監督の「『桐島です』」は出色の作品であった。昨年に亡くなった桐島聡(毎熊克哉)の、数十年にわたる逃亡生活を描く。
連続企業爆破事件の指名手配犯である桐島は「思想」とまでオーバーに言わずとも、ある強烈な思いの中で生きた人物だ。その「思い」とは、差別意識に立ち向かうことである。
逃亡先で桐島は「普通」の生活を送る。仕事に淡々と携わり、ときにスナックで気持ちを発散させる。「思い」がその都度、描かれることはない。
「思い」が内在化された日常の積み重ねが胸を打つ。桐島はこのように生きてきた。ピンク映画から出発した高橋監督は、自身の生に桐島を重ね合わせているのだろう。
この時代に「ありがとう」と言いたい作品である。
(大高宏雄)
映画ジャーナリスト。毎日新聞「チャートの裏側」などを連載。「アメリカ映画に明日はあるか」(ハモニカブックス)、「昭和の女優 官能・エロ映画の時代」(鹿砦社)など著書多数。1992年から毎年、独立系作品を中心とした映画賞「日本映画プロフェッショナル大賞(略称=日プロ大賞)」を主宰。2025年に34回目を迎えた。
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