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記事全文を読む→これはソソられる!ナニワの「官能小説ドラマ」で飛び交う「ありえない淫ワード」に見る「言葉の技術」
志田未来主演「未来のムスコ」に松嶋菜々子主演「おコメの女」。タイトルをパッと見て「これはエロドラマなのか!? テレビ局もなかなか攻めるなぁ」と思ったが、よくよく考えればこのコンプラ時代にそんな勇気あるテレビ局が存在するわけもなく…。そもそも「おコメの女」がエロに見えるのは、「おこめ券」の看板をつい二度見する関西人くらいだろう。
などと思っていたら、こんなドラマを見つけた。タイトルはズバリ「令和に官能小説作ってます」。官能小説編集部を舞台に、活字でしか得られないロマンを求め、大人たちが大真面目にエロを考える、異色のお仕事ドラマだ。
テレビ大阪制作で、キー局では見られない(TVerで視聴可)上に、予算が少ないとみえて、チープさは否めない。が、お金がなければ知恵を絞れとばかり、キー局が手を出さないジャンルに目をつけたのは、さすがナニワのテレビ局。フジテレビや日本テレビがこの企画を通したら、それこそ事件だろう。
第1話は「淫美なタイトル会議」。第2話は「鬼畜モノ作家の苦悩」と、タイトルだけでもソソられる。
そんな「チープだけど攻めた」ドラマでヒロイン・大泉ましろを演じるのは、桃月なしこ。コスプレイヤーとして活動を始め、グラビアモデルや特撮ドラマ「魔進戦隊キラメイジャー」の巫女・ヨドンナ役でその名を知られることに。「強いビジュアルの人」という印象が先に立つが、今回が地上波ドラマ初主演となる。
ましろはもともと、弁護士志望。母・道代(遼河はるひ)は現役弁護士という、いかにも圧の強そうな家庭環境で育つ。司法試験に挫折して「やっぱり好きなことを仕事にしたい」と漫画編集者を目指して転職活動するも、連戦連敗。「出版社ならどこでもいい」と半ば投げやりに入社したのが、成人向け書籍専門の「フランス出版」で、配属先はまさかの「官能小説編集部」だった。
入社初日、ましろが目撃するのは編集長・玉川丈治(徳井義実/チュートリアル)と編集者たちが淫美なワードを連呼しながら、大御所作家・古田剣(星田英利)の新刊タイトルを真剣に議論する光景。その後、編集長と古田の打ち合わせにも参加するが…。聞くに堪えないワードが飛び交う中、もじもじするましろがたまらない。
例えばこんな感じだ。候補②「淫乱アパート両隣の媚肉」について。
大御所作家「媚肉はほら、ありきたりだから。新しい肉があればいいんだけどな。淫肉、姦肉、虐肉、欲肉…」
編集長「肉妻、肉陣、肉熟女…全て出尽くしていますね」
大御所作家「とにかくこの話は細く小さな肉楊枝がさ、2つの淫乱な艶肉に出会うことによって、巨大な肉串に膨張するっていう物語なんだから。それがこう、ちゃんと伝わるタイトルじゃないと」
編集長「同感です。とことん考えましょう。読者の五感と股間に訴えるタイトルを」
大御所作家「肉を使いたいねぇ」
編集長「使いたいですねぇ」
オフィスでこのような言葉が飛び交うこと自体ありえないが、それが仕事なのだから文句も言えず。帰宅したましろはAIの妄想彼氏ユースケを相手に、一日の出来事を話して発散する。
なんだかんだがあって、タイトル案を頼まれたましろは古田が書いた新作官能小説を読み、ロジカルで計算され尽くされた「言葉の技術」が詰まっていることに気付く。
声に出して官能小説を朗読したり、妄想の中で様々なコスプレに挑戦したり、文字通りの体当たり演技が見ものだ。ましろの妄想に出てくるエッチな隣人さんを演じる八木奈々とともに、全力で応援したい。
(堀江南/テレビソムリエ)
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