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記事全文を読む→原田龍二「誰がなんと言おうと霊はいる!」〈今週の龍言〉スマホ依存でZ世代は、“野生のカン”が失われる
前回に引き続き、Z世代とのジェネレーションギャップについて。
年齢を重ねると、多くの人は老いに抗うために着飾ったり、エイジングケアをしたり、さらには整形したりしますよね。でも、僕は若さや外見に関して、まったく執着がないんです。
自然な状態、自然な姿こそが美しいと思ってしまう。だから、アンチエイジング的なことは一切していません。むしろ、早く老けたいと思っているくらい。
そんな僕だけに妻からは「そんなに日焼けしたら年取ったらシワシワになるわよ」と小言を言われますが、シワくちゃになるんであればそれでいいし、それが自然に老けることなら全然受け入れるつもりです。ずいぶん前から自分の顔に飽きてますからね。メイクさんにも「メイクは薄くていいですから」とお願いするくらいです。
とはいえ、体力の衰えについては抗っています。時間があれば走ってますね。
毎日更新している僕のブログを見ていただくとわかるのですが、いつもランニングやウォーキングしているコースはまだ自然が残っている場所です。
樹木が吐き出す酸素を吸い、その日の天候によって微妙に変わる川の流れや生きている動物たちの営みを見ながら走りたい。
なので、ジムの中で走るなんてのはもってのほか。ランニングする際には、僕の魂は人工的なものを全然求めてないんですよ。 例えば、雨の日が100日続くとするじゃないですか。どうしても走りたい。それならジムで走ればいいじゃないか、とはならないんですよ。やっぱり屋外で走るのが僕の中のランニングなんですよね。
家のそばにあるジムを通りかかると、中では皆さんが外を向いてトレーニングしています。景色は見てるけど、動かない景色を見つめてる‥‥、これって不自然な気がしませんか?
もちろん芸能人はジムに通っている方が多いので、僕のような考え方が、多数派ではないことは自覚していますけどね。
息子や娘の世代を見ていて、いちばん違いを感じるのはスマホへの依存度です。
これは子供だけじゃなく大人でも同様ですが、人と喋っていてもずっと画面を見てますからね。
そんな娘に「スマホばかり見ていないでパパと散歩に行こうよ」と誘うのですが、むろん断られます。それでも仕方ないな、などと自分の考えを飲み込まずに、「パパはこういう人間だ」と伝えていくことは大事だと思っています。
今やスマホをいじりながら話を聞くという行為は、彼らにとっては当たり前になっている。実は昭和の人間よりも器用になってきているのかもしれませんね。会話だけではなくテレビを見ながら、料理をしながらのマルチタスクが当たり前で、時短だけではなく人間的に進化している可能性も否定できません。
頭ごなしに「スマホを触っちゃダメだ」と言うのは、彼らの進化の邪魔をしているのかもしれない。マルチタスクが当たり前になってるから、簡単には叱れないというのもありますね。
でも、その代わりに何かが退化してるんじゃないかと思うんですよ。
何かこう、体験よりも情報収集重視で、対面して瞬間的に真贋を見極める嗅覚とか、そういった「野生のカン」的なものは失われている気がします。
これは、令和にアップデートできない昭和オヤジの負け犬の遠吠えと言われるかもしれません。
でも、あえて言うのであれば、若者が退化しているのは「失敗を恐れぬ心」でしょうか。例えば若い子たちはランチやディナーのお店を探すにしても、まず「おいしくなかったらどうしよう」と考えるでしょ? 複数のグルメサイトを調べて評価を比べてから決めている。
でも、グルメサイトに載っている評価は他人の舌が決めた星でしかない。しかもその評価とて、どんなカラクリがあるのかわかりません。店の雰囲気や人当たりなどのサービスは実際にそこへ行った知り合いの話を聞かなきゃわからないだろうし、ましてや味については自分が食べない限り評価なんてできませんよ。
だから、僕はグルメサイトの評価なんて、まったく見ませんね。口に合うかどうかは、自分で体験してみないとわからないですから。
Z世代は限られた予算の中で「損をしたくない」と考える傾向が強い。それはわかります。ですが、おいしくなかったとしても、それはそれで「あそこのラーメンは珍しいくらいマズかった!」という面白い話のネタになりますからね。だから失敗なんてものはない。失敗を面白がることができるかどうか、ということだと思います。
次はその経験を活かせばいいんですよ。店の佇たたずまいや混み具合などから判断したり、タクシーの運転手さんに聞き込むのもいいかもしれません。
自分の直感だけでおいしい店を見つけられた時の喜びはひとしお。そのほうがグルメサイトで手垢がついた他人の経験をなぞるよりも、よっぽど楽しいと思いますよ。
娘に関して言うと、常にギリギリの時間で行動するんですよ。
僕は車で現場に行く際はかなりの時間の余裕を見て出発しますし、電車なら1本早めに、何なら2本早くみたいな感じで現場に到着します。
でも娘は全然違う。学校やバイト先に行く際、駅まで妻や僕が送ります。早めに送っても車の中で待って自分が決めた電車に乗るんですよ。
僕は「1本早いのに乗ればいいのに」と言うのですが、「この時間でいいから」と言うだけです。「事故でもあったらどうするんだ?」と思いますが、マイペースですよね。
今のところ、通学や通勤はノーミスでうまいこといってるんでしょう。やっぱり、冷や汗をかくヤバい遅刻体験をしないとわからないのかもしれません。
なにより身をもって体験することが一番の学びですから。この年になって、やってきたこと、体験したことに無駄はなかったと伝えていきたいですね。
原田龍二(はらだ・りゅうじ)1970年生まれ。東京都出身。92年ドラマ「キライじゃないぜ」で俳優デビュー。「水戸黄門」「相棒」シリーズなど出演多数。温泉バラエティ「湯一無二」(MX)のほかユーチューブ「ニンゲンTV」ではゴーストハンターとしても活躍中
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