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記事全文を読む→販売開始「しまむら」プロ野球コラボ商品になぜか「巨人グッズなし」セ・リーグ5球団とは違う「ブランド戦略」事情
「ファッションセンターしまむら」のオンラインストアに並んだプロ野球グッズを見て、多くの巨人ファンが首をかしげた。2月4日に発売されたルームウェアには広島、中日、DeNA、ヤクルト、阪神のセ・リーグ5球団に加え、ロッテと西武のパ2球団が参加している。一方、ソックスはセ・リーグ5球団のみの展開だが、やはり巨人の名前はなかった。
今回の商品は、メンズ用ルームウェア(半袖+ハーフパンツ、税込2420円)とソックス(税込385円)。どちらも普段使いしやすい手頃な価格帯だが、巨人ファンはその恩恵にあずかれない。実はこれ、今に始まった話ではないのだ。
昨年12月27日に発売された「セ・リーグ×いらすとや」のコラボTシャツでも、状況は同じだった。つば九郎、DB.スターマン、ドアラ、トラッキー、スラィリーといった人気マスコットがデザインされた商品はあるが、ジャビットだけが仲間外れ。SNSには「なぜ巨人だけないのか」という不満が投稿された。
「しまむら」もジャイアンツも、詳しい理由は明かしていない。ライセンス料や契約条件が折り合わなかったからなのか。人気球団ほど版権管理は厳しく、使用料や条件が細かく設定されている。巨人側の提示条件が「しまむら」の想定と違ったからかもしれない。
もうひとつ想定されるのは、巨人のブランド戦略だ。球団は東京ドームの公式ショップや自社オンラインストアでの販売に注力しており、ブランドのプレミアム感を大切にしている。「どこでも買える」より「ここでしか買えない」を重視する商法だ。
さらにナイキやファナティクスといった、世界的なスポーツブランドとの強いパートナーシップがある。こうしたメインスポンサーとの契約で、低価格帯での幅広い販売が制限されている可能性は否定できない。
面白いのは、巨人が全てのコラボを断っているわけではないことだ。過去に販売されたタイピン付きネクタイ(1969円)やベルト(1419円)は、セ・リーグ6球団すべてが揃っていた。つまり商品の種類や価格帯によって、判断を変えていることになる。カジュアルウェアは避けるが、ビジネスアイテムならばOK…そんな線引きがあるのかもしれない。確かに、安価なソックスやルームウェアといった普段着グッズは、プレミアム路線とは相性が悪そうだ。
この状況をどうみるか。巨人ファンの数を考えれば、商品化すれば確実に売れるはずだ。ただ、球団側から見れば、ブランド価値の維持と既存パートナーシップの尊重は経営上の重要課題だろう。安易な低価格展開は、長年築いてきたプレミアムイメージを損なうリスクを孕む。
結局のところ、これは球団ごとの経営戦略やブランディング方針の違いを反映したものといえよう。プロスポーツビジネスにおけるライセンス管理は複雑で、単純な商品化の可否だけでは測れない要素が絡んでいる。
今後、巨人グッズが「しまむら」の店頭に並ぶかどうかは、球団がこれまでのプレミアム路線をどこまで重視し続けるのか、あるいはより幅広い層へのアプローチを選ぶのか、という判断に委ねられている。
(ケン高田)
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