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記事全文を読む→「新生活で引越し」のドサクサに紛れる「合鍵窃盗と盗聴器設置」業者を装い部屋に侵入する「下見グループ」の恐ろしい行動
3月末から4月初頭はいたる所で引越し業者のトラックが慌ただしく行き交い、新生活への期待が膨らむ。だが、その喧騒とドサクサに紛れ、新居という聖域を蹂躙する凶悪な影が忍び寄っている。作業員と同じユニフォームを着用し、不自然に思われることなくマンション内に侵入する「偽装引越し屋」による合鍵窃盗や盗聴器設置の被害が急増しているという。
かねてより引越し業界は、慢性的な人手不足に見舞われている。その末端には素性の知れぬ「闇バイト」が大量に送り込まれている実態がある。
「彼らの狙いは、入居初日のバタバタで警戒心が極限まで薄れた一人暮らしの女性や高齢者です。荷物搬入のフリをして玄関に置かれた鍵を手に取り、刻印された鍵番号をスマホで撮影する。これだけで、数日後にはネット注文した『本物の鍵』を手に入れ、堂々と玄関から侵入できる。まさに戦慄の手口ですよ」
そう警鐘を鳴らすのは、犯罪事情に詳しいジャーナリストだ。
しかし、地獄絵図への入り口はこれだけにとどまらない。不用品回収やネット回線の設定業者を装い、室内の家財価値を値踏みする「強盗の下見」との関連が指摘されているからだ。
「作業員のフリをしてクローゼットや寝室にまで入り込み、盗聴器や隠しカメラを仕掛けるケースがあると聞きます。さらに高級家電や貴金属の位置を把握し、後日、別動隊の強盗グループに情報を流す。新居への引越しが、犯罪グループに自宅の鍵と情報を手渡しする儀式になっているわけです」(前出・ジャーナリスト)
せっかくの新生活を台無しにしないためには、鉄壁の防衛策が必要不可欠となる。業者が部屋にいる間は、絶対に鍵を出しっぱなしにしないこと。そして、たとえ大手業者のロゴが入った制服を着ていても、身分証の提示を求める毅然とした態度で臨むことだ。
「できれば補助錠を取り付けるか、スマートロックなどの後付けデバイスで防犯性を高めるべきです。入居直後に不審なノイズが走るなど盗聴の疑いがあれば、迷わず専門業者に調査を依頼してください。『自分だけは大丈夫』という根拠のない自信が、最も危険な隙を生みます。業者が去った後の静寂こそが、最大限に警戒すべき時間かもしれません」
満開の桜が散る頃、あなたの家の鍵を握っているのは、はたしてあなた自身だけだろうか。それとも、あの時に笑顔で荷物を運んでいた「見知らぬ男も」なのだろうか。
(滝川与一)
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