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記事全文を読む→ホルムズ海峡封鎖「原油高騰」でバニラアイスが消える!北海道のニュースが駆け巡った「アイスに石油!?」騒動と知られざる食品事情
冷凍庫のバニラアイスが、ホルムズ海峡と繋がっている。そう言われて信じる人間がどれだけいるだろうか。
北海道テレビの「イチモニ!」が報じたのは「原油高騰 ナフサ供給不安で『意外な物』にも影響が」というもの。道内のアイスクリーム製造会社への取材で、香料メーカーからは「供給の懸念」が示され、「数カ月続けばバニラアイス製造中止も」というテロップが画面に躍った。
その翌日、「アイスに石油が入っているのをテレビがバラしてしまった」というX投稿が、607万件を超える表示を叩き出した。「ラクトアイスに注意」という文言も添えられ、見た者の不安を一気に煽った。
投稿にはすぐさまコミュニティノートが付き、アイスに含まれているのは「石油」ではなく「合成香料」であるという訂正が。誤情報としての決着は早かったが、607万件という数字が示すのは、このニュースが日本人の不安の急所を正確に突いたという事実だ。
アメリカとイスラエルが仕掛けたイラン戦争により、ホルムズ海峡の封鎖問題が深刻化する中、「ナフサ」という単語をよく耳にするようになった。これは原油を蒸留してできる液体で、石油化学基礎製品の重要な原料となる。
合成保存料や合成着色料の多くも…
ではなぜ、バニラアイスとナフサが結び付くのか。天然バニラはランの実から抽出される。主産地はマダガスカルをはじめとする熱帯地域だが、希少で高価なため、市販品の大半は化学合成で香りを再現している。その合成香料が「バニリン」だ。製法のひとつにナフサを原料とするルートがあり、供給が滞ればあの甘い香りを作るプロセスは止まる。
影響を受けるのは、バニラアイスだけではない。加工食品に広く使われる合成保存料や合成着色料の多くも、石油化学由来の化合物を原料とする。原材料の表示欄に「香料」「保存料」とあっても、それが何から作られているかは書かれていない。スーパーの棚は、見た目よりずっとナフサと近い場所にあるのだ。
ホルムズ海峡の封鎖でナフサの供給が逼迫していることは、もはや誰もが知っている。医療現場の悲鳴も、建築現場の混乱も連日、報じられている。だが食品の棚がどうなるかは、まだ誰も正面から語っていない。北海道の菓子メーカーからはすでに「夏以降、食品業界全体の製造が不安」という声が上がっており、バニラアイスの製造中止は現実の選択肢になりつつある。
「アイスに石油」は誤情報だった。だが、ホルムズ海峡の情勢次第で、あの甘い香りが食卓から遠のく日が来る可能性は、依然として残っている。
(ケン高田)
アサ芸チョイス
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