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記事全文を読む→ANAが「SFC制度見直し」で「ラウンジ使い放題」が消滅!月25万円決済できなければ「ステータス落ち」
ANAのラウンジに入ると、席が見つからない。空いたかと思えば、荷物が置いてある。ビュッフェには行列ができ、ビールサーバーの前で順番待ちをする。かつて「静かな別世界」と呼ばれた空間が、今は騒がしいファミレスのようだ。
その一角に、実際の搭乗頻度が高くない会員が座っている。目的は搭乗ではなく、ラウンジだ。40万円から50万円をかけてプレミアムポイントを稼ぎ、カードさえ手にすれば、年会費を払い続けるだけで特典が永続する。
マイラーたちが「修行」と呼ぶ慣行で資格を取り、あとは無料のビールと食事を楽しむ。おかしな話だが、制度の設計がそうなっていた。混雑の原因はルールの抜け穴ではなく、ルールそのものだった。
いや、混雑だけが問題ではない。ANA公式のラウンジ利用規則には、飲食物のラウンジ外への持ち出し禁止が明記されている。にもかかわらず、ビュッフェの食事をビニール袋に詰めて持ち帰る利用者の姿が、マイラーコミュニティーでたびたび問題視されてきた。
国際線ラウンジにはビュッフェカウンターやヌードルバー、ビール、ワイン、日本酒、ウイスキーなど豊富なアルコールが無料で並ぶ。
国内線はスナックとビール、焼酎程度だが、それでもカードひとつで自由に飲める環境である。規則に明記された持ち出し禁止が、たびたび繰り返される空間。それもまた「カードさえあれば使い放題」という制度が生んだ風景のひとつだった。
会員を「SFC PLUS」と「SFC LITE」の2つに区分
ANAはSFC(スーパーフライヤーズカード)の制度見直しを、4月23日に正式発表した。2028年4月1日から年間決済額に応じて、会員を「SFC PLUS」と「SFC LITE」の2つに区分する。年間300万円未満のLITEはラウンジを利用できず、スターアライアンスのステータスは「ゴールド」から「シルバー」へと落ちる。既存会員も対象だ。
ただしANAグループ便で100万ライフタイムマイルに到達した、いわゆるミリオンマイラーは決済額にかかわらず、PLUSが維持される。
ANAは公式に「ご利用状況に応じた、新たなサービス提供へ」と説明する。一方でJALも2024年から上級会員制度を刷新し、短期間の集中搭乗で資格を取る手法を封じた。生涯累積型のポイントで入会資格を判定する仕組みに転換し、「量より質」という方向性はANAと重なる。ただしJALが「生涯実績」を軸にするのに対し、ANAは「年間決済額」を基準とした。
年間300万円という基準は、月25万円の決済が必要になる計算だ。固定費をANAカードに集約すれば届く層はいるが、そうでない会員は自動的にLITEへ移行する。ステータスは持ち続けられるが、ラウンジの扉は閉まる。
年会費を払うだけでよかった時代は終わる。2028年以降、ラウンジに入れるかどうかは「どれだけANAに金を落としているか」で決まる。修行に費やした40万円、50万円は魅惑の永久パスではなくなった。
(ケン高田)
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