社会
Posted on 2026年07月12日 18:01

“逃亡3206日の末に逮捕”山口組「ヒットマンの悲しき終着駅」(2)楠本組員が所属した組も移籍…

2026年07月12日 18:01

 22年に楠本組員の供養のため、祥月命日に絆會幹部とともに、池田組(池田孝志組長)と神戸山口組の幹部たちが現場を訪れ、手を合わせたことがあった。絆會と「神戸」との間には深い亀裂があったが、供養をきっかけに両者の関係修復を図り、「三派同盟」を目指すと見られていた。事情を知る組織関係者が言う。

「井上組長は、絆會との関係修復は『時期尚早』として反対したと伝えられます。この時、井上組長が反対した理由は、『ここで絆會とヨリを戻せば、菱川組員の立つ瀬がなくなる』というものだった。これまで内外の関係者から引退を勧められても『懲役に行っている若い者の戻る場所をなくすことはできない』と固辞してきたと言われ、菱川組員のように組織のために体を張った功労者への義理を忘れることはないはずだ」

 その一方で、事件の犠牲者となった楠本組員が所属していた二代目北村組は、その後、六代目山口組傘下へと移籍している。

「神戸山口組のために体を張った菱川組員だが、9年後の今、殺した相手の組織も自分の所属組織も、六代目山口組の傘下にある。その経緯をどのような思いで見てきたのか。文字通り、分裂抗争に振り回された悲しき人生と言えるだろう」(組織関係者)

 当局では逃亡資金の提供ルートを入り口に、事件現場で目撃された「共犯者」の素性も含め、組織的関与の全容解明を目指す方針とみられる。実行犯逮捕を突破口に突き上げ捜査の追及がどこまで及ぶのか、今となっては六代目山口組にとっても無関係ではない。

 そんな六代目山口組では、6月12日に恒例の稲川会(東京・内堀和也会長)、松葉会(茨城・伊藤芳将会長)との“三社親睦会”を行い、その1週間後には組織刷新の新人事が発表された。ジャーナリストが言う。

「6月19日付で、野内正博幹部(四代目弘道会会長)が加藤徹次若頭補佐(六代目豪友会会長)の後任として中部・東海ブロック長代理に就任しました。これまでブロック長やその代理は執行部メンバーである若頭補佐が就くのが通例となっていたが、前例にとらわれない改革の姿勢が見て取れます」

 同時に、直参の四代目益田組・水島秀章組長、二代目一道会・定松茂伸会長が「若頭付」に就任することも発表されている。竹内照明若頭を中心とする執行部の組織固めは着実に歩を進めているようだ。

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