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記事全文を読む→「裏金農水大臣」簗和生が選挙で支援しない自治体の「予算を大幅カット」露骨な報復に「公僕の資質なし」
10月に入り、永田町は消費税減税などを審議する臨時国会ムードに突入した。その直前に第2次高市早苗改造政権を直撃したのが、農林水産大臣として初入閣した簗和生衆院議員に関する疑惑である。自身の選挙で対立候補を支援した地元自治体に「予算削減の圧力」をかけたというものだ。
「週刊新潮」が入手した音声データには非公開の会合で、簗氏を支援しなかった自治体の道路予算を「大幅にカットした」と言い放つ生々しい肉声が記録されている。
前任の鈴木憲和氏が醸し出していた人当たりのいい雰囲気とは対照的に、権力を誇示して地方を締め上げる強権的な一面が白日の下にさらされた形である。
コトの舞台となったのは、今年5月に開かれた自民党大田原支部の懇親会。数十人の党員を前に、簗氏は栃木県那須烏山市の予算を64%、那珂川町の予算を54%削減したと豪語した。自民党議員を頼る地域に多く予算を回すのが当然であると言い放ち、選挙での非協力に対する報復措置であることを隠そうともしなかった。
今年2月の総選挙で、栃木3区の保守分裂選挙に敗れて比例復活に甘んじた簗氏にとって、対立候補の支援に回った両市町への恨みは深かったとみられる。
問題は、この発言が単なる虚勢では片付かない点にある。実際に両自治体への社会資本整備総合交付金の内示額を調べると、那珂川町で前年比約54%減、那須烏山市でも約63%減となっており、簗氏が語った削減幅と奇妙な符合を見せている。
露骨な利益誘導と恫喝に手を染める旧態依然とした素顔
現場では生活道路の工事発注が見送られるなど、住民生活に具体的な弊害が生じ始めているという。高齢化が進む地方において、道路の整備遅れは救命救急の活動にも直結しかねない死活問題である。
簗氏本人は河川など命に関わる予算は削っていないと強弁するが、自らの選挙結果を理由に地域住民を危険に晒す行為は、公僕としての資質を疑うに十分だ。
簗氏は旧安倍派に所属し、派閥の政治資金パーティーをめぐる「裏金問題」で1746万円の不記載が認定され、党から役職停止6カ月の処分を受けた人物である。それでも高市早苗首相が「私の知恵袋」と重用し、一本釣りで農水相に抜擢した。
「政策通」というフレコミで閣僚の椅子を手に入れたものの、その素顔は露骨な利益誘導と恫喝に手を染める旧態依然とした政治家であったと言わざるをえない。直撃取材に対して簗氏は「覚えていない」と、政治家お得意の記憶喪失を装ったが、本人の肉声と実際の減額実績が一致している以上、単なる言い逃れで済むはずがない。
(大嶋和人/政治ジャーナリスト)
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