「いい女」の条件は人それぞれだが、「見た目」よりも「知識」や「教養」を挙げる人はさほど多くはないはずだ。「ちょいとばかし頭のネジが緩そうなほうが、ワンチャンいけそう、と下心をくすぐってくれるからいい」などと思う方が多いのではないだろうか。
そんな女性蔑視の前時代的感性を持った男には、彼女の魅力の本質が理解できないかもしれないが、私は常々、中野信子は本当にいい女だと思っている。
専門の脳科学に関する著書を多数発表し、バラエティーや情報番組にも、解説やコメンテーターとして出演。専門用語や難解な表現でなく、出演者や視聴者にわかりやすいよう、一言一句をチョイスしながら語る姿からは、万人に伝わる言語に変換できる能力と、優しい気配りが見てとれる。彼女を見るたびに「真のインテリジェンスとはこういうこと」と感心しながら「いい女だなぁ」と呟いてしまうのだ。
かと思えば、著書「メタル脳 天才は残酷な音楽を好む」で語られたように、好きな音楽のジャンルは「ヘヴィメタル」だそうだ。しかも「メタリカ」やら「カーカス」(「リヴァプールの残虐王」と呼ばれたグラインドコア/デスメタル・バンド)を好んで聴くというのだから、実に高尚なセンスをお持ちだ。
そんな中野先生が最近、やけにスリムに。「整形したのでは?」などと噂されるほど、美しくなられた。個人的にはせっかくのバストのボリュームが若干おとなしくなってしまったことが残念でならないのだが、それ以上に「体調でも崩したか」と心配していたのだった。
5月30日の「徹子の部屋」(テレビ朝日系)に出演した際、痩せた理由について、
「私、スキューバダイビングをやるものですから、インストラクターをやりたくて、ちょっと絞ったんですよね」
運動と食事制限で17キロも痩せたことを明かし、整形疑惑を一蹴。
「『痩せてこんなに変わるんだったら、皆も痩せたらどう?』と思いますけど」
ひとまず安心したのだが、「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ系)などで、中野先生が前のめりになって熱心に解説する時の、こぼれそうに豊かな胸元を見ては「先生、もう少し!」と叫んでいた私のような「ぽっちゃりマニア」からすると、もう少しふくよかな体型に戻っていただきたい。同好の士のみなさんには、きっとご理解いただけることと思う。
(堀江南/テレビソムリエ)