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いよいよ秋のGIシーズンに突入だ。今週中山で行われる「スプリンターズS」は、香港からリッチタペストリーが参戦予定。一方、迎え撃つ日本勢のスプリント戦線は混迷を極めるだけに、大波乱の可能性も十分ある。
秋の最初のGI戦、短距離界の王者決定戦である第49回スプリンターズSが、今週のメインだ。
キンシャサノキセキ、カレンチャン、ロードカナロアが現役を退いたあと、電撃戦はスター不在が続いている。それがためだろう。昨年、新潟で代替されたこのGIは、道悪も影響したが波乱に終わった。
今年もそんなムードが漂っている。GI高松宮記念が行われたあとの重要な6ハロンのスプリント戦は、ことごとく勝ち馬が入れ替わっている。前哨戦となったセントウルSも10番人気のアクティブミノルが逃げ切って馬単、馬連ともに万馬券となった。
ということで、一筋縄では収まりそうにないと見られている。外国馬リッチタペストリー(香港)の参戦もあるから、よけいそうだろう。ただ、実際には比較的順当に収まるレースとして知られている。過去のデータをひもといてみよう。
02年に馬単が導入されてからこれまでの13年間、その馬単で万馬券になったのは4回(馬連は1回)。1番人気は5勝、2着3回。2番人気は1勝、2着6回で、1、2番人気ともに連対を外したのはわずか2回ということからも、人気サイドで決まりやすいGIであることは確かだ。
しかし今年は、前述したように“絶対視”できるような馬は見当たらないのだ。アクティブミノル、ウキヨノカゼ(キーンランドC)の前哨戦の勝者を含め、ウリウリ、ストレイトガール、ティーハーフ、ハクサンムーン、そしてベルカントといったところが有力候補として人気を分け合うのだろうが、コパノリチャード(高松宮記念)、ミッキーアイル(NHKマイルC)の両GI馬には往時の輝きがない。
であれば下馬評どおり、波乱含みの一戦と見ていいのではないだろうか。
休み明けを使われて調子を上げたハクサンムーン、前哨戦で味を占めたアクティブミノルは何としてもハナを奪いたいだろう。これに絡んで前々で勝負したいのがコパノリチャード、ミッキーアイル、そしてベルカントの面々だ。
ならどう見たってハイペースにならざるをえない。狙いはズバリ、差し、追い込み馬である。穴党としても異存はないが、といってもストレイトガール、ウリウリ、ティーハーフといった人気勢ではない。最も期待を寄せたいのは、サクラゴスペルである。
安田記念以来、4カ月ぶりの実戦。しかもピークを過ぎたと見られてもしかたない7歳馬。評価、人気のほどはいたって低い。が、断じて軽く見てはいけない。
暑さにきわめて弱い体質で、それを避けるために前走後はすぐに放牧、休養に入った。涼しい北海道で英気を養ったのがよく、心身ともにリフレッシュされて実にいい感じに仕上がっている。むろんのこと乗り込み量も豊富。重め感はまったくない。1週前の追い切りも長めからハードに追われて併せ馬に先着。力感あふれるものだった。
「ぶっつけで挑むのは予定どおり。年齢的な衰えはなく、とにかく、元気いっぱい。思惑どおりの仕上がりです」
こう言って状態のよさを強調するのは尾関調教師だが、締まった張りのある馬体を見れば納得がいく。ならば十分勝負になると見ていいのではないか。
一昨年の高松宮記念で、あのロードカナロアのコンマ3秒差4着があり、力量は確か。そして鉄砲駆けの実績(4勝、2着1回)があることを強調しておこう。陣営としてみれば計算ずくということだ。
極め付きは中山をめっぽう得意としている点。前走比12キロ減の体重だった際と1600メートルの競馬を除けば〈3 1 0 0〉。サクラゴスペルにとって今回は好走できる条件がそろっており、良馬場なら“一発”があって不思議ない。
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