社会

「万年風邪症候群」は漢方・運動・温冷交代浴で克服せよ!

20170121kaze

 体がだるい。喉の痛みや頭痛がする。具合が悪い。通常、これらの症状を風邪(風邪症候群)という。しかし、年中こんな症状を訴える「万年風邪症候群」が増えている。そしてここに重篤な病が潜んでいる可能性が高いというからやっかいだ。万年風邪を治す方法、予防法はないものか。

 この冬も風邪が流行っている。特徴は「咳が長引き、治りが遅い」(中野正・中野クリニック院長)のだという。風邪は薬を飲んでもあまり効かず、胃を痛めてしまうケースも多い。万年風邪は、このような状態が年中続くのだから、ツライ。万年風邪に悩む20代のOLが嘆息する。

「甲状腺機能の異常(低下症)だと診断されて薬を飲んだのですが、むくみなどの薬疹が出ました」

 彼女は今もなるべく弱い薬を常用しているが、こうした症状に漢方を勧めるのは、薬剤師の渡邉正司氏である。

「3世紀に中国・後漢の医師である張仲景が『傷寒論』を著しました。傷寒とは、狭義には『風寒の邪を感じて生体が傷つく』ことを言い、柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)を処方します。成分は柴胡、桂皮、牡蛎、甘草など。体の熱や炎症が引き、神経の疲れを癒して、心と体の状態をよくする。万年風邪に対する効果は高いです」

 一方、薬なしで万年風邪を克服したというのが、40代のOLである。

「寒くなった、季節の変わり目だ、体が疲れている、などといってはすぐに風邪をひき、1年中、絶え間がありませんでした」

 それが改善した理由は、運動。近所にジムができて通い始めた結果だというのだ。

「仕事で疲れているのに体を動かすなんて考えもしませんでした。それが汗をかき、筋肉をつけることで、体力がつき、代謝がよくなった。風邪をひかなくなったのは、そのためだと思います。簡単な体操やウォーキングでもいいので、運動を始めることをお勧めします」

 また、万年風邪防止にユニークな方法を実践していという80代の男性の話も出色。名づけて「温冷交代浴」というのだが、

「これは約40度のお湯と20度ほどの水を入れたバケツをそれぞれ用意し、ふくらはぎから下を交互につけるというものです。温浴2分、冷浴30秒を3回繰り返し、最後は冷浴で止める。毎日続けていたら、風邪をひかない強い体質になりました」

 前出の渡邉氏も、この効果を認める。おばあちゃんの知恵袋といったところだろうか。

(谷川渓)

カテゴリー: 社会   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<マイクロスリ―プ>意識はあっても脳は強制終了の状態!?

    338173

    昼間に居眠りをしてしまう─。もしかしたら「マイクロスリープ」かもしれない。これは日中、覚醒している時に数秒間眠ってしまう現象だ。瞬間的な睡眠のため、自身に眠ったという感覚はないが、その瞬間の脳波は覚醒時とは異なり、睡眠に入っている状態である…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<紫外線対策>目の角膜にダメージ 白内障の危険も!?

    337752

    日差しにも初夏の気配を感じるこれからの季節は「紫外線」に注意が必要だ。紫外線は4月から強まり、7月にピークを迎える。野外イベントなど外出する機会も増える時期でもあるので、万全の対策を心がけたい。中年以上の男性は「日焼けした肌こそ男らしさの象…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<四十肩・五十肩>吊り革をつかむ時に肩が上がらない‥‥

    337241

    最近、肩が上がらない─。もしかしたら「四十肩・五十肩」かもしれない。これは肩の関節痛である肩関節周囲炎で、肩を高く上げたり水平に保つことが困難になる。40代で発症すれば「四十肩」、50代で発症すれば「五十肩」と年齢によって呼び名が変わるだけ…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
【戦慄秘話】「山一抗争」をめぐる記事で梅宮辰夫が激怒説教「こんなの、殺されちゃうよ!」
2
神宮球場「価格変動制チケット」が試合中に500円で叩き売り!1万2000円で事前購入した人の心中は…
3
巨人で埋もれる「3軍落ち」浅野翔吾と阿部監督と合わない秋広優人の先行き
4
永野芽郁の二股不倫スキャンダルが「キャスター」に及ぼす「大幅書き換え」の緊急対策
5
「島田紳助の登場」が確定的に!7月開始「ダウンタウンチャンネル」の中身