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記事全文を読む→横田めぐみさんが脱北者に託した「両親への手紙」(1)“二代目ミスターX”が接触
「再調査」そして「帰国」を約束──。日朝の電撃合意で拉致事件が急展開し、解決に向けて北朝鮮が動きだすという。最大の焦点は、事件の象徴たる「横田めぐみさん」。とらわれの身となった彼女が、北朝鮮でひそかに両親にしたためた手紙があった事実をスクープ。託された人物が、その悲痛な文面を証言した。
スウェーデンの首都ストックホルムで行われた、日本と北朝鮮による外務省局長級協議。5月29日、「拉致問題の全面的な再調査実施」で合意したと、安倍晋三総理(59)は発表した。その内容はおおまかに、次のようなものだった。
●北朝鮮は全ての日本人拉致被害者と特定失踪者ら行方不明者の再調査を、全面的、同時並行的に実施する。
●北朝鮮は調査および確認の状況を日本に随時通報し、生存者が発見された場合は帰国させる方向で協議する。
●日本側関係者の北朝鮮滞在、関係者との面談、関係場所の訪問を実現させる。
●調査開始時点で日本は、人的往来や送金などの規制・制裁措置の一部を解除する(万景峰92の入港再開を除く)。
●日本は適切な時期に、北朝鮮に対する人道支援の実施を検討する。
菅義偉官房長官(65)は5月30日の記者会見で、
「(再調査の期間は)1年を超えることはないだろう。だらだら時間をかけない、と向こうも言っている」
との見通しを示した。
北朝鮮が今、急速に軟化を見せた理由は「財政難」。とにかくカネがない苦境を脱するには、拉致問題を足がかりに日本の制裁を解除させ、莫大な経済支援を引き出すよりほかないからだ。
そしてこれは、11年12月17日に死亡した金正日総書記の「遺訓」でもあるという。政府関係者が語る。
「02年の小泉訪朝を陰で仕切ったのは『ミスターX』と呼ばれる人物。金哲(キム・チョル)と名乗ったこの男は、国家安全保衛部(秘密警察)の柳京(リュ・ギョン)副部長と見られていた。そのミスターXは10年11月の韓国・延坪(ヨンピョン)島砲撃事件に絡んで銃殺刑に処せられたとされています。ところが、このミスターXの部下、後継者を名乗る『二代目ミスターX』が11年になって、日本政府関係者に接触してきた。この接触を命じたのが、亡くなる直前の金正日総書記だったのです」
11年の金総書記の葬儀には、朝鮮総連・許宗萬(ホ・ジョンマン)議長の代理として南昇祐(ナン・スンウン)副議長が参列、初めて金正恩第一書記と面会した。北朝鮮中枢にパイプを持つ作家の北一策氏が裏事情を明かす。
「ここで南副議長は、金総書記の『遺訓』を引き継いだ金第一書記から『日朝関係の正常化は最優先課題である』との言葉を受けた。同時に『拉致問題を乗り越え、(小泉訪朝時の発表以降、凍結している)平壌宣言に向けて始動する必要がある』と諭されたようです」
こうした一連の動きに、北朝鮮が拉致問題解決、日朝国交正常化に向けて本腰を入れていることが見て取れるのだ。
今年1月25日、ベトナムの首都ハノイで日朝外務省秘密会合。3月3日、中国・瀋陽で日朝赤十字会談。3月10日にはモンゴルのウランバートルで横田滋・早紀江夫妻が、横田めぐみさんの娘キム・ウンギョンさん(26)と面会した。直後の3月19日に再び瀋陽で日朝赤十字会談。3月30日には北京で外務省の伊原純一アジア大洋州局長が北朝鮮側と話し合った。さらに4月5日、外務省関係者が香港で北朝鮮側と接触──。
今年に入っての水面下の慌ただしい動きの末、ストックホルムでの「急展開」に至ったのである。
◆アサヒ芸能6/10発売(6/19号)より
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