社会
Posted on 2026年03月01日 08:00

4月スタート新制度「自転車の酔っ払い運転」でクルマの免許が「停止・取り消し」になる悪夢

2026年03月01日 08:00

 自転車など軽車両に対する「青切符制度」が、今年4月1日からいよいよ導入される。これまでは悪質な交通違反に対してのみ「赤切符」が適用されてきたが、自転車による事故の多発を受け、4月以降は比較的軽微な違反に対しても「青切符」が切られることになる。
 取り締まりの対象となるのは、16歳以上の違反者。主だった反則行為と反則金を挙げれば、ながらスマホ運転は1万2000円、遮断踏切立ち入りは7000円、信号無視や右側通行は6000円、一時停止違反は5000円といった具合だ。

 自転車の利用者からは「厳しすぎる」との声が上がっているが、制度改正の影響は自動車の運転免許所有者にも広がり始めている。盲点となっているのは、自動車の運転免許所有者が自転車を運転した際に悪質な違反を犯して「赤切符」を切られた場合だ。

 クルマの運転で違反をした場合、過去3年間における累積違反点数が一定の上限を超えると「免許停止」や「免許取り消し」となることはよく知られている。
 ところが道路交通法にはこれとは別に「危険性帯有」と呼ばれる定めがある。例えばクルマの運転免許所有者が自転車で酒気帯び運転や酒酔い運転など悪質な違反を犯した場合にも、免許の停止や取り消しを科すことができるとされているのだ。

 この危険性帯有による検挙数は激増している。例えば自転車事故による死者数が2年連続で全国ワースト(2023年と2024年の確定値)を記録した大阪府警管内では、自転車の違反取り締まりを強化した結果、自転車での悪質運転を理由とする2025年の免許停止件数は、前年比20倍超となる400件近くにも達した。

 免許停止であれば、各都道府県の運転免許センターなどで実施される安全運転講習を受講すれば、停止期間を大幅に短縮することができる。ところが免許取り消しとなった場合は、違反内容の悪質性に応じて1~3年、3~10年といった、免許を再取得することができない欠格期間が科されることになる。
 中でも飲酒運転に代表される特定違反行為に対する処分は重く、最大級の欠格期間となるケースが少なくない。こうなっては、まさに悪夢である。

 警察は青切符制度導入に向けて、取り締まり態勢を一段と強化しており、運転免許所有者が自転車による飲酒運転など悪質な違反で検挙された場合、同等の処分が科される可能性が高い。この際、クルマの運転免許所有者は自転車に乗る時も「飲んだら乗らない」「乗るなら飲まない」を改めて胆に銘じるべきだろう。

(石森巌/ジャーナリスト)

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