芸能

誰からも愛された八千草薫に、まさかの「山口百恵との“絶縁”」とは?

 10月24日、膵臓がんにより88歳で亡くなった国民的女優・八千草薫は、宝塚歌劇団の娘役時代から、年代に合わせて役柄を変化させてきた。唯一、変わらないのは「気品あふれる存在感」であった。

 追悼報道でも代表作として語られることが多かったのは、初めて不貞妻を演じた山田太一脚本の「岸辺のアルバム」(77年、TBS系)だが、その2年前に衝撃の事件が起きていた。山口百恵と三浦友和のゴールデンコンビの第1作「赤い疑惑」(75年、TBS系)でのことだ。

 百恵は不慮の放射線事故にあい、白血病となって短い生涯を終える役。それを支える恋人(実は異母兄妹)が友和で、百恵の両親が宇津井健と八千草薫となっていた。ところが、八千草は6話を終えたところで異例の緊急降板。その理由を、友和の母親役で出演していた原知佐子がのちに明かしている。

「当時の百恵ちゃんのスケジュールが分刻みで、それに合わせて深夜や早朝のスタートということも多かったの」

 さらに、現在のマルチアングル(同じシーンを別角度からも撮る手法)では考えられないが、百恵に向かって宇津井健が語りかける場面などでは、カメラは百恵の背中側からに固定。後ろ姿の百恵は体格が似た女性が“影武者”で演じ、百恵の顔のアップだけ別撮りしていたという。

 八千草はこうした撮影手法に耐えきれず、降板を申し出た。翌76年の「赤い運命」では、黒澤明作品でも知られる名優・志村喬が同じように途中降板している。百恵自身には罪はないが、改めて八千草薫の「女優としての矜持」を思い起こさせる。

(石田伸也)

カテゴリー: 芸能   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    ゲームのアイテムが現実になった!? 疲労と戦うガチなビジネスマンの救世主「バイオエリクサーV3」とは?

    Sponsored

    「働き方改革」という言葉もだいぶ浸透してきた昨今だが、人手不足は一向に解消されないのが現状だ。若手をはじめ現役世代のビジネスパーソンの疲労は溜まる一方。事実、「日本の疲労状況」に関する全国10万人規模の調査では、2017年に37.4%だった…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , |

    藤井聡太の年間獲得賞金「1憶8000万円」は安すぎる?チェス世界チャンピオンと比べると…

    日本将棋連盟が2月5日、2023年の年間獲得賞金・対局料上位10棋士を発表。藤井聡太八冠が1億8634万円を獲得し、2年連続で1位となった。2位は渡辺明九段の4562万円、3位は永瀬拓矢九段の3509万円だった。史上最年少で前人未到の八大タ…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
不調の阪神タイガースにのしかかる「4人のFA選手」移籍流出問題!大山悠輔が「関西の水が合わない」
2
「メジャーでは通用しない」藤浪晋太郎に日本ハム・新庄剛志監督「獲得に虎視眈々」
3
新庄監督の「狙い」はココに!1軍昇格の日本ハム・清宮幸太郎は「巨人・オコエ瑠偉」になれるか
4
2軍暮らしに急展開!楽天・田中将大⇔中日・ビシエド「電撃トレード再燃」の舞台裏
5
「練習すると風が止む」武田修宏のモテすぎ伝説「広瀬すずの叔母と交際していた」