一連の裁判は終結したものの、平田信が出頭して新たな展開を見せたオウム事件。教祖の死刑執行を遅らせるための出頭だった、との観測も出る中、本誌はそれをかき消す法務省内部の重大証言をキャッチした。全国民が注視する「Xデー」は、ひたひたと迫っている。
麻原死刑執行への「執念」
昨年の大みそかの夜、オウム事件の平田信特別手配犯(46)が警視庁丸の内署に出頭、逮捕、起訴された。逃亡約17年、あまりにも唐突なこの出頭劇を巡っては、「麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚(56)に対する死刑執行を遅延させる意図があったのではないか」との憶測も飛び交った。
実は、刑事訴訟法には「共犯者への判決が出るまでは、他の共犯者の死刑を執行することができない」旨の定めがある。つまり、平田被告(共犯者)の裁判が結審しなければ、松本死刑囚(他の共犯者)の死刑を執行することはできないのだ。しかも、法曹関係者からは、
「オウム事件では、高橋克也と菊地直子の2名が、いまだ逃亡中。仮に平田被告の裁判結審後に高橋が出頭、さらに高橋の裁判結審後に菊地が出頭などという事態になれば、麻原はズルズルと延命していくことになる」
という懸念の声まで飛び出している。ところが──。
死刑執行を所管する法務当局は、平田被告の出頭に意気消沈するどころか、麻原の「Xデー」へ向け、ヤル気満々、自信満々。法務省の某大幹部も、
「刑事訴訟法? 何の問題もありませんよ」
こう断言したうえで、次のように耳打ちするのだ。
「平田自身も『教祖の死刑は当然』と話しているように、これ以上、麻原の死刑執行を先送りすれば、法の正義が保たれない。実は、法務省内では今、『今年中に麻原を吊るせ!』が合言葉になっている。それも、『オウム事件の他の確定死刑囚の誰よりも早く、いちばん最初に麻原を絞首台に!』が至上命題になっているんです」
平田問題については後述するが、かくも強烈な法務当局の自信と意欲はどこからやって来るのか。この大幹部によれば、
「われわれには、麻原の死刑執行へ向け、一日千秋の思いで積み上げてきた裏付け、そして執念がある」
これまで、松本死刑囚の死刑執行については、主として「3つの壁」が立ちはだかっていた。すなわち、第1は松本死刑囚自身による「再審請求」の壁、第2はオウム裁判が「未終結」であることの壁、そして第3が松本死刑囚を巡る「心神喪失」の壁である。
刑事訴訟法上、再審請求中の死刑囚に対する死刑執行はおおむね見送られる。また、前述したように、死刑囚が共犯者として関与した事件の裁判中は、他の共犯者への死刑を執行することはできない。さらに、心神喪失に陥った死刑囚への死刑執行も御法度とされているのだ。
-
-
人気記事
- 1
- 「メジャーでは通用しない」藤浪晋太郎に日本ハム・新庄剛志監督「獲得に虎視眈々」
- 2
- 不調の阪神タイガースにのしかかる「4人のFA選手」移籍流出問題!大山悠輔が「関西の水が合わない」
- 3
- 2軍暮らしに急展開!楽天・田中将大⇔中日・ビシエド「電撃トレード再燃」の舞台裏
- 4
- 新庄監督の「狙い」はココに!1軍昇格の日本ハム・清宮幸太郎は「巨人・オコエ瑠偉」になれるか
- 5
- 【鉄道】新型車両導入に「嫌な予感しかしない」東武野田線が冷遇される「不穏な未来」
- 6
- テレビ東京・片渕茜アナ「なんでも鑑定団」最後の出演で出した「実家のお宝」がまさかの鑑定結果に!
- 7
- ボクシング・フェザー級「井上尚弥2世」体重超過の大失態に「ライセンスを停止せよ」
- 8
- 吉田正尚「レギュラー失権」崖っぷち!鈴木誠也も…日本人野手がメジャーリーグで「暴落中」
- 9
- 3連単「55万円⇒111万円⇒36万円⇒29万円⇒67万円⇒32万円」の大嵐/日本全国「旅打ち」行脚~福島競馬(上)
- 10
- 阪神ファン大暴走「強烈ヤジと替え歌」本格取り締まりで「応援団廃止」の劇薬
-
急上昇!話題の記事(アサジョ)
-
働く男のトレンド情報(アサ芸Biz)
-
-
最新号 / アサヒ芸能関連リンク
-
-
厳選!おもしろネタ(アサジョ)
-
最新記事
-
アーカイブ
-
美食と酒の悦楽探究(食楽web)