事件

金正男が激白「北朝鮮を解放する!」(1) まったく偶然だった出会い

 金日成元国家主席の息子、金正日総書記が死去し、三男の金正恩氏がトップの座を継承した北朝鮮。この「金王朝」3代世襲に猛反対しているのが、金正日氏の長男・金正男氏だ。父、弟との確執、祖国追放の真相、そして「王朝廃止・北朝鮮解放」に動く真意――。日本に恐怖をまき散らし続ける「テロ国家」新リーダーの兄が、思いの全てを明かした!

「私の常識によれば、経済発展を成し遂げるために北朝鮮の改革・開放が必須です!」
 昨年12月に金正日総書記が69歳で死去し、三男の金正恩氏(29)が後継者の座についた北朝鮮について、こう痛烈な言葉を発したのは、正恩氏の兄で、金正日氏の長男である金正男氏(40)だ。
 正男氏の、これまで明かされなかった赤裸々な肉声が明かされているのは、去る1月20日に発売された「父・金正日と私 金正男独占告白」(文藝春秋刊)。
 同書は正男氏と、「最も深くつきあったジャーナリスト」である東京新聞の五味洋治編集委員との対話録で、その衝撃的な内容には、世界中の目が注がれることになったのだ。
 正男氏のさまざまな証言を紹介する前に、まず正男氏の兄弟関係を整理しておくと、金正日氏には3人の息子がいる。長男の正男氏、次男の正哲氏(30)、そして三男の正恩氏だ。
 3人について、著者の五味氏が語る。
「長男の正男氏は父親と対立して後継から外され、海外で生活しています。次男は海外にエリック・クラプトンのコンサートを聴きに出かけるなど、政治よりファッションに関心があるようです。三男は国を任されましたが、肉声がいまだに伝えられておらず、素顔は謎ですね」
 キャラクターや置かれた境遇の違いが際立つ兄弟の中で長男・正男氏が一躍メディアの脚光を浴びることになったのは01年5月のこと。“金正男と見られる男性”が成田空港で入国管理局に拘束される事件が発生した。
 男は妻子を連れており、ドミニカ共和国の偽造パスポートを使用し、背中に虎の入れ墨をしていることが判明。日本入国の理由を「ディズニーランドに行きたかった」と語ったことが、大きな話題になったものだ。
「強制退去のあと、金正男氏にはさまざまな報道が飛び交いました。例えば『ブランド好き』『海外を気ままに遊び回っている放蕩息子』などがそうで、世間にもそうしたイメージが浸透しましたね」(五味氏)
 五味氏が正男氏と出会ったのは04年9月、北京国際空港でのこと。出会いはまったくの偶然だった。別の取材で他の特派員たちと待機しているところに、金正男氏にウリ二つの男が横切って行った。
「まさか本物じゃないよね」
 と言う記者たちをよそに、五味氏は男を注意深く観察し、
「金正男さんですか?」
 と声をかけた。返事は、
「クロスムニダ(そうです)」
 ここから全てが始まった。同年12月に正男氏から挨拶のメールが届いたのを機に、その後、マカオと北京での直接インタビューを挟み、150通以上ものメールのやり取りを続けた。
それが「父・金正日と――」にまとめられたのだ。

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