事件

「茨城女子大性殺人事件」廣瀬晃一容疑者の素顔(2)なぜ二度も容疑者宅を訪れたのか?

 夕方6時頃、防犯カメラがこのコンビニに出入りするところを捉えたのが、菊池さんの最後の姿となった。その夜11時過ぎ、およそ15キロ離れた神栖市須田の田園地帯で携帯の電波が途切れ、その後、付近の畑の中で着衣のない菊池さんの遺体が発見されている。この間およそ5時間が“空白の時間”となっているのだ。

 社会部記者が明かす。

「被害者女性は一度男のアパートを訪ねたあと、再び2人で車に乗り、アパートから数キロ離れた畑の中で置き去りにされている。恐らく男に『銀行でカネを下ろす』などと言われてダマされ、放置されたのではないか。女性は畑から男のアパート付近まで真っ暗な夜道を歩いて戻っている。手持ちの所持金が少ないうえ、どうしても男との金銭トラブルを解決しようという固い決意がうかがえます」

 午後8時頃、菊池さんは、容疑者宅付近の女性宅に「目隠しをされて来たので記憶を頼りに来たが場所がわからない」と助けを求め、容疑者のアパートへ向かった。そしてこのあと、再び女性宅を訪れると、「金銭問題が解決しそう」と報告したという。

「しかし結局、金銭トラブルが解決することはなかった。廣瀬容疑者は殺害の動機について『あなたのことを拡散する』と騒がれたため、車内で殺害したと供述しています」(社会部記者)

 廣瀬容疑者が住んでいたアパートの近隣住民が、その横顔を語る。

「まだ引っ越してきたばかりだからあんまり知らないけど、あの見た目だから目立つよね。以前にも買春で逮捕された過去があるっていうのもキモい。公園で携帯ゲームをしていた話もあるからオタクじゃないの」

 アパート向かいには主に子育て世代が住む新築住宅が並び、廣瀬容疑者は浮いた存在だったようだ。

「廣瀬容疑者は2年前に、SNSで知り合った17歳の高校3年生と援助交際をし、児童買春の容疑で逮捕されている。今回の被害者も10代だっただけに、若い女性にしか欲情できない変態性欲はいまだに変わっていないのかも」(社会部記者)

 最大の謎は、菊池さんがこのキモオタ男の自宅を2度も訪れたことだ。ITジャーナリストの井上トシユキ氏が、ネットを介した男女関係について説明する。

「2人はオンラインゲームを通じて知り合ったようですが、最近のゲームには掲示板やボイスチャットという機能があり、電話と同じような感覚で相手とやり取りすることができます。しかも、同じゲームをしていると、たとえ顔を見ていなくても心理的に距離が近い感覚になることがある。今回、金銭トラブルとなった背景には、ゲーム内のアイテムやキャラクターの売買が行われたことが想像できます」

 ならばオンライン上の取引で済みそうだが、2人が接触したのはなぜか。

「確かに、パスワードやIDを相手に渡すだけでアイテムのやり取りは可能です。しかし、今回は近くに来なければデータをあげられないなど、男が条件を付けた可能性がある。その際、被害者はわざわざ茨城まで出張ったわけですから、かなりの好条件だった可能性が高い」(井上氏)

 はたして廣瀬容疑者はどんな餌をぶら下げたのか。

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