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記事全文を読む→青春の〈アイドル女優〉を総直撃<杉浦幸「ヤヌスの鏡」>デビュー作が「多重人格で変身」のインパクト
あどけない少女が、多重人格により凶暴な性格へと一変する。劇的なビジュアル効果も含め、杉浦幸(52)が演じた「ヤヌスの鏡」(85年、フジテレビ系)は、強烈なインパクトを今も残したままだ。
──アイドルデビューしたのは。
杉浦 85年4月で、16歳になったばかりです。もともと芸能界には興味なくて、美容師さんになりたかったんですけど、友達が雑誌「Momoco」に一緒に応募しまして。
──その友達は落ちた?
杉浦 はい、当時の「応募あるある」です(笑)。雑誌では、仲のいい西村知美や島田奈美と「桃組三人娘」で売り出されていました。
──そして12月、一連の大映ドラマの中でも異色の「ヤヌスの鏡」がスタート。
杉浦 実は当初の予定より放映が繰り上がって、お芝居や合気道の練習もほとんどできずに、クランクインしたんですよ。ポッと出なのに主演って、プロっていったい何だろうかと思いました。
──まして、膨大な撮影で知られる大映ドラマだけに、めまぐるしかったのでは。
杉浦 パズルのようでした。ここを歩いているシーンは、どこに使われるんだろうか‥‥あっ、これがタイトルバックになるんだとか。もちろん、当時はタイトルバックという言葉も知らないんですけど。
──日本のドラマ史上、初めて本格的に「多重人格」を描いたと言われています。あどけない少女が、瞬時にチリチリのパーマに濃いめのメイクに変わるのも視覚効果としては完璧で。
杉浦 あのメイクは、ファンデーションじゃなくてドーランを使っていたんです。なので肌荒れはハンパなかったです。あと、怖さを出すためにパーマのカツラの下で目を吊り上げ、こめかみのあたりに絆創膏で固定して。ここも肌がすごく荒れました。
──ドラマの名物だったのは、厳格な祖母(初井言榮)による激しい折檻の場面。
杉浦 素顔の初井さんはとても優しい方で、おひつにちらし寿司など詰めて振る舞ってくれました。ただ、役柄のせいか、段ボール箱くらいの「裕美をいじめないで!」って手紙が舞い込んだそうです。
──いかにも、80年代の風潮ですね。当時は、いわゆる「親衛隊」も過激な顔ぶれが多かったのでは。
杉浦 タレントに対しては失礼なことはしないんです。むしろ、わきまえないカメラ小僧をボコボコにする場面は見ました(笑)。それと私が地方に行くと、支部の人が新幹線の出口にガードに来てくれて「お疲れ様です」って。いやいや、それでは姐さんになってしまうと思いましたよ。
──ドラマの爆発的な人気を受け、放映開始の1カ月後には歌手デビューも。
杉浦 デビューなのにタイトルが「悲しいな」って、信じられないですよ。ただ、歌の仕事はドラマと違って、自分ひとりで世界観を出せるので楽しかったです。イベントでもファンの方に直接、触れ合えましたし。
──19年には、桜井日奈子主演で「ヤヌスの鏡」(FOD)がリメイクされました。
杉浦 私もナレーションで参加させていただいたんです。でも、せっかくなら厳しいおばあちゃんをやらせてほしかった。その役は国生さゆりさんでしたけど、オリジナルの主演だった私がやったほうが面白かったのに。
──気合いの入った折檻シーンが見られたかも。
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