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記事全文を読む→日本人と外国人観光客「飲食店の二重価格」をやらない京都が秘かに採用する「見えない特別価格」
観光客問題でたびたび話題に上る、インバウンド向けの二重価格。外国人だけ料金を高く設定すべきかどうかについては、今も議論が分かれている。では観光公害が叫ばれる日本屈指の観光都市、京都の飲食事情はどうなっているのか。
京都の飲食には「外国人価格はない」と言われることが多い。確かに同じラーメンや定食で日本人と外国人の値段を明確に分ける店は、ほとんど見当たらない。だが実際に訪れてみると「なぜこんなに高いのか」と感じる場面が増えているのは事実だ。いったいどういうことか。
京都では外資系や、観光客向けに設計された飲食店が増加。これらは個人客向けの店とは別の市場で動いている。ツアーに組み込まれた食事はあらかじめ席が確保され、英語対応は万全。料理もコース形式が基本で、京文化の演出やストーリーが加えられることが多い。つまり単なる「食事」ではなく「体験商品」として設計されているわけだ。
そこで価格を押し上げるのが、ツアーという仕組みだ。旅行会社の手数料やガイド費用、予約枠の確保といったコストが上乗せされるため、同じ料理に見えても最終的な価格は大きく変わる。加えて、混雑する京都では「並ばずに入れる」「時間通りに食べられる」という確実性そのものが大きな価値となり、これも料金に含まれている。
商品自体を変えてしまえば問題になりにくい
結果として、京都では表向きの二重価格は存在しないものの、実態としては明確な価格差が生まれている。ただしそれは、同一商品に異なる値段をつける形ではなく、市場やサービス内容を分けることで実施されている点が特徴だ。
興味深いのは、これが一種の「日本的解決策」であることだろう。露骨に価格を分ければ批判を招くが、商品自体を変えてしまえば問題になりにくい。京都はそのバランス感覚でインバウンド需要を取り込みつつ、従来の飲食文化との摩擦を最小限に抑えている。
この「見えない価格差」は、今後も受け入れられるのか。観光客が増え続ける中で、価格と価値のバランスがこれまで以上に厳しく問われることになる。
(カワノアユミ)
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