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記事全文を読む→広島エルドレッド駐米スカウトがロックオンした「3A・捕手の大砲」獲得はセ・リーグDH時代を見据えた「新・補強の論理」
4月28日の東京ドーム、広島打線が今季初の2桁得点で大勝した。巨人を相手に18安打11得点の猛攻で4連敗を免れたが、チーム打率2割1分4厘はセ・リーグ最下位、本塁打12本は最貧DeNAと1本差の5位だ。
長打力不足という問題は、1試合の大爆発では解決しない。打てる外国人の補強は、球団が最優先で取り組む課題のまま残っている。
その解決策を探しに、元主砲がアメリカ3Aの球場を歩き回っている。ブラッド・エルドレッド駐米スカウトだ。中国新聞の番記者同行記によると、4月21日の視察初日はニューヨーク州のポーラーパークへ。スピードガンやビデオを駆使して選手を観察し続け、気温が11度から8度へ下がっても席を立たなかった。
その視察の中で、今季からの補強方針に大きな変化が生まれていることが明らかになった。2027年からセ・リーグへのDH制導入が決定したことに、エルドレッド・スカウトはこう語っている。
「今までリストに挙げていなかった選手も、打撃特化型として加えている。これまで捕手は守備位置としても難しかったが、リストに入る」
この発言を受けて、外国人補強に精通したアナリストのXアカウントが具体名を挙げた。
〈エルドレッド駐米スカウトがぼかしているリストアップ対象は、たぶんMIN傘下のアレックス・ジャクソン〉
ミネソタ・ツインズ3A在籍中の捕手に、白羽の矢が立っているとの見方である。
アレックス・ジャクソンは、2014年のMLBドラフト1巡目(全体6位)でマリナーズから指名された本格派捕手だ。MLB通算打率1割5分3厘と大成はしていないが、マイナーでは複数シーズンにわたって際立つ長打力を示した実績を持ち、平均打球速度88.3マイル(142キロ)、バレル率14.8%という数値がそのパワーを裏付ける。
バレルとは、長打になる確率が最も高い打球初速と打ち出し角度の組み合わせであり、バレルゾーンと呼ばれる理想的エリアに入った打球の割合を示す指標。ちなみにホワイトソックス・村上宗隆のバレル率は26.2%と、トップクラスだ。
今季はツインズ3Aに降格した身。契約状況を踏まえれば、低コストで獲得候補に挙がりやすい立場にある。
外国人捕手は日本の球団になかなか定着しないが…
日本プロ野球における外国人捕手の定着例は、極めて乏しい。中日から日本ハムに移籍したアリエル・マルティネスが2023年に「ロッテのマイク・ディアズ以来、32年ぶりの外国人捕手」としてニュースになったほどだ。
広島にも外国人捕手の記録がないわけではない。1977年から1979年に在籍したエイドリアン・ギャレットが、来日1年目に捕手陣の手薄を補うべくマスクを被り、計12試合に出場した記録が残っている。外野手本職の大男が日本人用のプロテクターを着けると「ランドセルを背負っているように見えた」と語り継がれているが、あくまで窮余の一策であり、捕手として補強した選手ではなかった。
だが今回の広島の動きは、そうした緊急対応とは大きく異なる。DH起用を前提にすれば、投手や野手とのコミュニケーションの壁は大きく下がる。長打力だけを評価軸に据え、捕手出身の大砲を狙う。来季からのルール変更が、補強の論理そのものを塗り替えつつあるのだ。
エルドレッド・スカウトが2019年から目をつけ、ようやく「タイミングが合う」状況が整ったとされるジャクソン。マツダスタジアムの4番DHに外国人捕手が座る日が来るのか。今夏の補強期限へ向けて、その動向から目が離せない。
(ケン高田)
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