スポーツ

キム・ヨナ 「怪しすぎる高得点」の裏カラクリを徹底調査(1)

20140123a

 ソチ五輪まで1カ月を切った。国民が期待するのは浅田真央の悲願の金メダル獲得だ。ところが、またしても隣国の銀盤の女王が立ちはだかろうとしている。五輪直前の大会で、ケガが“ウソ”だったのではないかと思わせる“高得点”を叩き出したのだ。その演技を総点検すると、やっぱり“ウソ”だった。足のケガではなく、「採点」のほうが‥‥。

「全体的には満足している。ソチまでには体力面と技術面の課題に取り組む」

 1月5日、前回のバンクーバー五輪金メダリストのキム・ヨナ(23)は、韓国選手権で優勝し、冒頭のように語った。まるで、体力面と技術面以外に、自分には死角がないかのような口ぶりではないか。

 ただ、キム・ヨナが自信を深めるのも無理はない。この韓国選手権での得点が尋常ではないのだ。

 ショートプログラム(SP)とフリースケーティング(FS)の総合得点が227.86点である。これは、前回五輪でキム・ヨナが樹立し、現在も破られていない女子世界最高得点(228.56点)と0.7点の僅差。しかも、SPだけ比較すれば、韓国選手権では80.60点という世界最高得点(78.50点)を軽々と抜いている。もちろん、キム・ヨナの今回の点数は国際大会における得点ではない。あくまで、“韓国国内”大会での参考記録だ。

 とはいえ、参考と付いても記録として残してもらっては困る事情が日本にはある。我らの浅田真央(23)がいまだ達成したことがない領域の高得点だからだ。

 浅田の今季最高得点は207.59点。今回のキム・ヨナは「ホームの利」を生かした得点だが、浅田が今季最高得点を叩き出したのは昨年11月のNHK杯だった。ホームという点では同じである。NHK杯はGPシリーズの国際大会であり、出場選手のレベルは韓国選手権とは比べるべくもないが、20点という点差は看過できない。

 そこで、本当に今回のキム・ヨナの演技が高得点に見合うものだったのかを総点検することにした。

 スポーツライターの折山淑美氏はこう評する。

「映像で見るかぎり、キム・ヨナのSPの演技は、ほぼ完璧と言えるでしょう。特に、ジャンプで回転に余裕を持って着氷している点はみごとでした」

 また、キム・ヨナのFSの演技を映像で見たという元五輪代表の渡部絵美氏はこう話す。

「最初のコンビネーションジャンプで飛んだトリプルルッツは、すばらしい出来映えでした。ケガで試合から離れていても、一度、身についた技術は人を裏切らないものだなと実感しました」

 ということは、あの高得点に納得しているということなのか。しかし、渡部氏はこう続けるのだ。

「酷な言い方になりますが、バンクーバー五輪と比較してしまうと‥‥。やはり、ベテランらしく『無難にまとめてきたな』と思ってしまいますね」

 そして、前出・折山氏はこう畳みかける。

「昨季のルール変更で、演技後半のジャンプに高い点がつくようになるなど、最近は点数が出やすくなっているのですが、今季は昨季と比べても、異常に点数がついている。中でも、このキム・ヨナの点数は突出していて、過剰な加点があると言わざるをえません」

 やはり、この高得点は“怪しすぎる”ということか。

◆アサヒ芸能1/14発売(1/23号)より

カテゴリー: スポーツ   タグ: , , , , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    ゲームのアイテムが現実になった!? 疲労と戦うガチなビジネスマンの救世主「バイオエリクサーV3」とは?

    Sponsored

    「働き方改革」という言葉もだいぶ浸透してきた昨今だが、人手不足は一向に解消されないのが現状だ。若手をはじめ現役世代のビジネスパーソンの疲労は溜まる一方。事実、「日本の疲労状況」に関する全国10万人規模の調査では、2017年に37.4%だった…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , |

    藤井聡太の年間獲得賞金「1憶8000万円」は安すぎる?チェス世界チャンピオンと比べると…

    日本将棋連盟が2月5日、2023年の年間獲得賞金・対局料上位10棋士を発表。藤井聡太八冠が1億8634万円を獲得し、2年連続で1位となった。2位は渡辺明九段の4562万円、3位は永瀬拓矢九段の3509万円だった。史上最年少で前人未到の八大タ…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
「致死量」井上清華アナの猛烈労働を止めない「局次長」西山喜久恵に怒りの声
2
完熟フレッシュ・池田レイラが日大芸術学部を1年で退学したのは…
3
またまたファンが「引き渡し拒否」大谷翔平の日本人最多本塁打「記念球」の取り扱い方法
4
3Aで好投してもメジャー昇格が難しい…藤浪晋太郎に立ちはだかるマイナーリーグの「不文律」
5
高島礼子の声が…旅番組「列車内撮影NG問題」を解決するテレビ東京の「グレーゾーンな新手法」