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本命は村上義弘の差し 地元の荒井崇博を警戒
記念は、よく中堅選手が飛躍するきっかけになる。GI級が登場するだけに、優勝すれば大きな自信になり、一段のレベルアップにもつながるからだ。
今年の「武雄記念」(4月17日【木】~20日【日】)に出走予定のS級S班は、後閑信一、村上義弘、金子貴志の3人。村上義は03年のこの記念の覇者であり、S1からは2連覇中の藤木裕、08、10年に勝った地元の荒井崇博が参戦する。選手は優勝したバンクに思い入れがある。チャンスと見れば、果敢に仕掛けて勝負をかけるはずだ。
12年のここで記念初Vを飾ってから、トップクラスの仲間入りを果たしたのが藤木だ。この年は競輪祭で初めてGIのファイナリストになり、昨年は実に4度もGIの決勝戦に乗っている。2連覇しているのはバンクとの相性のよさもあるが、村上兄弟を中心とした京都勢の豊富な練習量のたまものと言っていい。
今回は村上義が後位につけるだけに、勝負どころから一気の戦闘モードは見ものになる。
気合いの入り方では、荒井が誰にも負けない。地元ナンバーワンの自負に加えて、ここ2年、藤木に名をなさしめている悔しさもあるからだ。調子が戻ってきているのも好材料。九州勢が一丸になれば簡単には引き下がらない。
さて、並びと展開。九州は大分・菅原晃の後位が地元佐賀の荒井─山田英明。松岡貴久─合志正臣の熊本両者とは別線濃厚だが、叩き合いはなく、5車ドッキングも十分ある。四国は徳島の湊聖二─小倉竜二、近畿は藤木─村上義の京都コンビ、そして中部が竹内雄作─金子─志智俊夫が有力。東日本勢は東京の後閑─岡田征陽と福島の小松崎大地─伏見俊昭。他では名古屋ダービーで決勝戦に進出した内藤秀久が圏内も、ラインの切れ目からの戦いか。
小松崎が主導権を取り、竹内のカマシに合わせてまくり勢が動くが、九州勢の仕掛けも焦点になる。
もつれても、村上義が本命。行きっぷりのいい藤木に乗って差し切ると見た。力で金子が対抗だが、九州が結束すれば荒井が浮上する。藤木の3連覇は展開しだいだろう。
伏兵は一ノ瀬匠(佐賀・92期)、鈴木謙二(東京・97期)、近藤龍徳(愛知・101期)の3選手。一ノ瀬と鈴木は先行力に期待したい。新人らしからぬ近藤の自在戦が、どこまで通用するかにも注目している。
◆プロフィール 山口健治(やまぐち・けんじ) 1957年1月、東京都荒川区生まれ。競輪学校38回生卒業チャンピオンとしてデビュー。主なタイトルは日本選手権、競輪祭(2度)。09年1月引退。現在「スポーツ報知」評論家。
◆アサヒ芸能4/15発売(4/24号)より
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