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「今、掛布や田淵のようなバッターが阪神にいればなぁ」と、ノスタルジックな思いを強くするファンは多いだろう。はたして「新・ミスタータイガース」は生まれるのか。掛布氏はその定義をこう記している。
〈過去の(私を含めた)4人のミスタータイガースを分析していくと、いくつかの共通点がある。
【1】孤高であり、その孤高に耐えうる強い精神力を持っていること
【2】タイトルを一度でなく、複数回獲得していること
【3】休まないこと
【4】打者ならホームラン王を獲得していること
【5】相手チームの4番とエースからリスペクトされること
私はここに、さらに2つの条件を付け加えたいと思っている。
【6】チームリーダーとして優勝を経験すること
【7】チームの負けを背負えること〉
この定義をもとに、掛布氏は鳥谷敬や藤浪晋太郎に言及、ミスタータイガースの可能性を指摘した。
〈私も、鳥谷にはこんな話をした。
「次の優勝は、鳥谷阪神と呼ばれる形で取らないといけないと考えているんだ。そのためには、ホームランは最低20本は欲しいよな。(中略)パワーを意識したバッティングをしてもいいのではないか」〉
掛布氏はかねてから、リーダーとしての責任感を持たせるべく、「4番・鳥谷」という意見を持っている。
「もっとエゴイズムをむき出しにしてわがままに野球をやってもいい。マスコミに叩かれないための『逃げの野球』ではなく、非難を浴びる覚悟の『前のめりな野球』にチャレンジしてもらいたいのです」
一方の藤浪には、
〈今の阪神のメンバーで、村山さんに続き、投手でミスタータイガースの名称を引き継ぐ人物は、藤浪しかいない〉
として、掛布氏は次のように補足するのだ。
「藤浪がふんばれば、野手のモチベーションに変化が生まれる。獅子奮迅の背中を見せられると『藤浪を何とか勝たせてやりたい』という気持ちが出てくるもの。そしてエース同士の投げ合いにおいては、たとえ負けたとしても『どう負けたか』という内容を問われます。『勝負したな』『よく投げた』と野手の気持ちを動かせば、その積み重ねがチームに一体感やまとまりを運んでくるのです」
今年の阪神の戦い方はどうすべきなのか。
〈私は秋季キャンプから和田監督と何度か話をする機会があるが、「もっと我を通せばいいじゃないか。好きなことをやればいいじゃないか」というような話をしている。(中略)2013年は、守るのか攻めるのか、和田監督の指針が少しぶれたように思えた。(中略)挑戦のシーズンである。大胆な手を打っても誰も非難はしないだろう。(中略)ひとつプラスの連鎖が始まると、それは相手チームを「今年の阪神は何をやってくるかわからない」と悩ませるような面白い決断になるかもしれない〉
もはや保守的な采配ではチームに変化は生まれない、ということなのである。
アサ芸チョイス
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