マー君世代、ハンカチ世代がついに終焉を迎える時がやってきたようだ。MLBのデトロイト・タイガースは4月1日(現地時間)、前田健太をDFA(事実上の戦力外)にしたと発表した。
前田は2023年オフに2年総額2400万ドル(約34億8700万円)の契約を結び、タイガースに移籍。今季が契約最終年だったが、開幕から打ち込まれる場面が多く、7試合に登板して0勝0敗、防御率は7.88。敗戦処理のような形での登板が続いていた。
今後はウエーバー公示やトレードで移籍先を模索することになるが、37歳という年齢的な問題もあり、現役続行を希望した場合は日本球界が有力な選択肢になるとみられている。
広島時代から前田を知るマスコミ関係者は、次のように推察した。
「本人がまだまだメジャーに未練があることは間違いないが、それはなかなか難しい話。古巣の広島が第一候補になるでしょう。しかし開幕から苦戦しているソフトバンクや、ペナント奪回を目論むオリックスも黙ってはおらず、その場合はマネーゲームになる。ただ、それほどの価値はないと思います。メジャー挑戦1年目に16勝したり、2020年にアメリカン・リーグのサイ・ヤング賞投票で2位に入った頃とは違う。今の力なら、日本球界に戻っても晩節を汚す。苦戦するでしょうね」
前田のほか、高校時代に甲子園で活躍したハンカチ王子こと斎藤佑樹氏や、現巨人の田中将大らを輩出した1988年度生まれ。年齢とともに、その衰退は顕著になっている。
田中は5月1日の広島戦(東京ドーム)で、先発投手として今季3度目の登板を果たしたが、3回8安打3失点。阿部慎之助監督からまたしても2軍調整を命じられ、あと2勝に迫っている日米通算200勝達成に暗雲が垂れ込めている。
巨人では田中と同級生の坂本勇人も2軍暮らしで、好調なチーム状態を考えれば、このまま1軍からお呼びがかからない可能性はあろう。実力的な問題ではないが、ソフトバンクの柳田悠岐も、自打球の影響で長期離脱を余儀なくされている。
かつては球界を席巻していたマー君&ハンカチ世代のもがきは、見ているこちらも苦しくなってくる。
(阿部勝彦)