野球の世界大会「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」が3月5日にいよいよ開幕。侍ジャパンは3月6日に、台湾との1次ラウンド初戦(東京ドーム)を迎える。3月7日は韓国戦、8日がオーストラリア戦、10日にチェコ戦が待ち受ける。1次ラウ...
記事全文を読む→「まさか」づくしの新井カープ「ここだけの舞台裏話」(1)/「黒田博樹監督」でなかったのはなぜなのか
ある意味で、今季のセ・リーグを面白くしてくれているのは、どんな采配をするのかあまり読めない、新井カープではないかと思う。昨季オフ、監督が佐々岡真司から黒田博樹ではなく、新井貴浩へ変わった。いま広島の街では、小さな新井ブームが起きている。
そもそも広島に住んだことのない人が、新井監督の行動や内面を深く理解するのは難しいかもしれない。なぜなら彼は、世界で初めての被爆地・広島で生まれ育った、特異な素性を持つ野球人だからである。
まさかカープに入れるとは。まさか4番を打つとは。まさか阪神に移籍するとは。まさかカープに戻ってくるとは。まさか2000安打を打つとは。まさか史上最年長でMVPを獲るとは。そして、まさか監督になるとは。
広島市民(カープファン)は、この「まさか」のドラマをときに驚き、ときに怒り、そしてときに歓喜し…。その喜怒哀楽を24年間も共有してきた。つまりカープファンにとっては、単に「新井さんが監督になった」というレベルではないのだ。
その間、彼はいつも不死鳥のように蘇り、まるで上等のフィクションドラマを見るように、起承転結の筋書きを描いた。とにかく彼は、逆境に強いのだ。こういう認識は、球団の松田元オーナーの言葉に象徴された。「新井は、ウチにとっての切り札」。
当初、多くのカープファンが「黒田監督」を予想した。しかし球団は、がむしゃらで稀有なムードメーカー(新井)を中心に据え、黒田を球団アドバイザーに任命した。今、この2人体制が有効に機能し始めた。
選手と同じ目線で戦う監督の下で、特に昨季まで崩壊寸前の状態だった中継ぎ投手陣の奮闘が目立つ。関係者の間では、この現象が全投手とコミュニケーションを深める黒田の影響であることを否定する人は少ない。
ご存知だろうか。マツダスタジアムに隣接する屋内練習場の壁面(高さ4メートル×長さ63メートル)に、27枚の新井監督の選手時代の写真パネルが掲出されている。試合を見に来たファンは、丸刈り頭で猛練習する若き日の監督の姿、優勝パレードで黒田と一緒に手を振る姿などを眺めながら、まるで自分がそのドラマの中にいるような錯覚に陥る。
そう、今季のカープ劇場の舞台になるのは「広島の街」であり、その出演者は、そこに住む全ての人たちなのである。もちろんカープ歴代監督の中で、このような演出が試みられた例はない。
賢明な読者なら、もうお分かりだと思う。新井と黒田は2016年から2018年のカープ3連覇の中心にいた。カープはその時の雰囲気を少しずつ取り戻しつつある。
「なぜ新井が監督なのか」。その答えは、意外に早く広島の街(市民)が出してくれるような気がする。これが、小さな希望を託し、筆者が先ごろ「逆境の美学─新井カープ“まさか”の日本一へ!」(南々社)を著した所以である。
(迫勝則)
1946年、広島市生まれ。作家。山口大学経済学部卒。2001年、マツダ(株)退社後、広島国際学院大学現代社会学部長(教授)、同学校法人理事。14年間、広島テレビ、中国放送でコメンテーターを務める。現在も執筆、講演などを続けている。主な著書に「広島にカープはいらないのか」「森下に惚れる」(いずれも南々社)、「前田の美学」「黒田博樹 1球の重み」(いずれも宝島社)、「主砲論」(徳間書店)、「マツダ最強論」(溪水社)など。
アサ芸チョイス
日本にも「バベルの塔」が実在していたことを知っているだろうか。バベルの塔は「旧約聖書」の「創世記」に登場する、人間が天に届く塔を築こうとして神の怒りに触れ、破壊されてしまった伝説の塔である。「馬鹿と煙は高いところに登る」という言葉があるが、...
記事全文を読む→スマホの通知に追われる日常から、少し距離を置く。そんな「デジタルデトックス」では、若者が編み物や日記、フィルムカメラといったアナログ趣味にハマるケースが報告されているが、この流れは中年層にもじわじわと波及している。その背景にあるのは、仕事で...
記事全文を読む→音楽ライブチケットの高額転売をめぐり、旧ジャニーズ事務所の人気アイドルが所属するSTARTO ENTERTAINMENTのライブ主催会社が、転売サイト大手「チケット流通センター」の運営会社と、高額転売を繰り返したとされる東京都内の男性1人を...
記事全文を読む→

