テリー伊藤　対談　中村中（3）　恋愛は楽ではなかったです

テリー　恋愛はどうだったんですか。
中村　楽ではなかったですね。だから、集中力が強かったというか、音楽に打ち込むのによけいなパワーを使わないで済んだみたいな。
テリー　男の子を好きになって告白しても、向こうがノーマルな人だったら、「ごめん。そういう形にはなれない」って言われちゃうかもわかんないよね。
中村　そうですよね。だから、愛を打ち明けるっていうこともせずに学生時代は過ごしていました。それで友情もなくなるっていうのがいちばん怖いことなんで。
テリー　あ、そうか。向こうは友情と思ってると、その友情すら壊れてしまう。
中村　でも、それは男女でも同じじゃないですか。男女でも告白して、うまくいかなかったら。
テリー　俺は告白するけどね。例えば、冗談半分な言い方ってあるじゃない。「彼氏いるの？」とか「たまにはデートしようよ」とかって言って、感触ないなと思ったらやめちゃえばいいし。テクニックって言ったらおかしいけど。
中村　そういうのはなかったですね。学生時代はぶっつけ一本勝負ですよ。
テリー　俺なんか逃げ場を作りながら。
中村　その話を聞くと、一本勝負をして損した気分ですよね（笑）。
テリー　そういうのって何勝何敗ぐらいなの？
中村　大人になるまではうまくいくっていうことはなかったと思うんですよね。19ぐらいの時に一度おつきあいしたことがありましたけど。
テリー　それはどこの人？
中村　デビューする前に、音楽の大会があって、いろんな地区から集まるんですけど、広島から来た人。
テリー　その人は男性とつきあうのは初めてだったの？
中村　もちろん。
テリー　どれくらいつきあったの？
中村　１年ぐらいですかね。遠距離恋愛って難しいじゃないですか。したことありますか。
テリー　ありますけど、確かに長くなるとうまくいかないよね。
中村　会えないから凄く相手を大事に思うし、嫌なところも見えないみたいなのがあるから、それなりにやってたんですけど、若いと難しかったですね。寛大じゃないから。
テリー　どんな別れがあったの？
中村　会えないと、向こうも寂しいじゃないですか。地元に私以外に恋人がいたっていうのがわかって。
テリー　ダメじゃん。
中村　でも、ダメとか言えないですよ。その時は凄い嫌でしたけど今となってはしかたないなと思います。