エンタメ

甘辛煮込みホルモン(大)を食べてロイヤルスタンドへ/日本全国「旅打ち」行脚~飯塚オート(上)

 11月下旬は競輪、ボートの公営ギャンブルにとって、1年の大一番の出場メンバーが決まるレースが、男女とも小倉と三国でモロ被りした。男子はGI小倉競輪祭、ボートはSGチャンレンジカップ、女子は競輪は今年から始まったGI女子王座戦、ボートはGⅡレディースチャレンジカップが行われた。

 三国には9月に、チャンレンジカップの事前取材を兼ねて出かけた。競輪祭にはこのところ隔年ペースで足を運んでいるが、今年は特別な事情ができた。女子王座戦に、12月29日に立川で行われるガールズグランプリに出場できるかギリギリの闘いとなる、石井寛子選手が出場。「京王閣の小悪魔」石井選手は最高峰のレース、ガールズGPで2017年に優勝、10年連続で出場している。今年出場すれば11年連続だ。 その石井選手には、夕刊紙のガールズケイリンを盛り上げる企画に登場してもらっているので、彼女がGPの切符を手にする姿をこの目で見たいという切なる思いで、小倉へと飛び立った。

 石井選手は11月22日の2日目、4着に敗れ、決勝進出ならず。この時点で決勝を走る7人のうち、タイトルを獲得した選手と獲得賞金上位の2選手が勝てば出場権を得るが、それ以外の4人の優勝ならGP出場を逃すことになる。

 小倉で観戦した11月23日、決勝。結果は4人のうちの1人が優勝し、石井選手は残念なことにGPは補欠回りになった。今度会った時に、女子王座戦の話を可能な範囲で聞いてみようと思う。

 翌24日。競輪祭は男子のレースが26日まであったが、ここは種目を変え、博多から電車で50分前後の飯塚オートに足を伸ばした。ここは公営ギャンブル行脚87場の83場目になる。

 飯塚オートレース場へは福岡から単線、ワンマン運転の福北ゆたか線の快速を利用し、新飯塚駅で下車。この間に10駅(普通列車だと14駅)あるが、中には無人駅も。博多を離れると、電車の左右は小高い山や林に囲まれる。その先にギャンブル場が本当にあるのだろうか。そんな不安に駆られたりもしたが。

 飯塚は隣りの田川とともに、作家・五木寛之の「青春の門」の舞台になった炭鉱の街だ。その面影は、石炭の岩石があるボタ山で偲ぶことができる。新飯塚駅に降り立つと、周辺にはロータリーがあるのみ。街の中心は、炭鉱の発展とともにできた歌舞伎・芝居小屋の嘉穂劇場周辺なのだろうか。

 レース場へはロータリーから出ている無料バス利用で8分ほど。周囲は山に囲まれ、バックストレッチの奥には赤や黄色の紅葉の壁ができていた。

 場内はゴール前のメインスタンドが全面改修中で、大きな白いシートで覆われている。完成は再来年の夏というから、「シン飯塚オート」のお披露目まで1年以上、待たなければならない。

 先にいつもの腹ごしらえから。1コーナー寄りには大きな中央食堂がある。麺類、丼物、定食がひと通りあり、オバちゃんたちがテキパキと働いている。ここの人気はやはり、ホルモンのようだ。 単品のホルモン大が500円、小250円、ホルモン丼730円。肉は意外にも小さめで、それを甘辛に煮込んでいる。飯塚オートの味わいを象徴するような一品だ。

 4コーナーに行ってみると、こちらはこぢんまりとした家族的な2店舗が並んでいた。気になったのは、高菜チャーハン。ザッツ九州の食べ物。たこ焼きと肉まん1個もお願いして、合計1070円だった。

 観戦はスタンドの改修でゴール前を見ることができないので、4コーナーにあるロイヤルスタンドで。3階のスタンダードシートは3300円だ。

 オートレースは5月に出かけた浜松オート以来になる。あの唸るエンジン音を聞きながら、車券を握りしめる快感、それも高配当をゲットして…。そんな目論見からスタートしたのだが、この日は二転三転し、これぞ旅打ちとなった。

(峯田淳/コラムニスト)

カテゴリー: エンタメ   タグ: , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    ゲームのアイテムが現実になった!? 疲労と戦うガチなビジネスマンの救世主「バイオエリクサーV3」とは?

    Sponsored

    「働き方改革」という言葉もだいぶ浸透してきた昨今だが、人手不足は一向に解消されないのが現状だ。若手をはじめ現役世代のビジネスパーソンの疲労は溜まる一方。事実、「日本の疲労状況」に関する全国10万人規模の調査では、2017年に37.4%だった…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , |

    藤井聡太の年間獲得賞金「1憶8000万円」は安すぎる?チェス世界チャンピオンと比べると…

    日本将棋連盟が2月5日、2023年の年間獲得賞金・対局料上位10棋士を発表。藤井聡太八冠が1億8634万円を獲得し、2年連続で1位となった。2位は渡辺明九段の4562万円、3位は永瀬拓矢九段の3509万円だった。史上最年少で前人未到の八大タ…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
「花咲舞が黙ってない」第3シリーズ「主演候補」は今田美桜のほかにもうひとりいた
2
やす子に異変!最大のストレス発散法「貯金額を見る」で大いに問題になること
3
おにぎり1000円に弁当1万円だって…関西国際空港「超インバウンド価格」露骨なつり上げに悲鳴!
4
【悲願構想】巨人「築地ドーム球場建設」2034年に本拠地移転でついに「松井秀喜監督」を誕生させる
5
テレビ朝日・斎藤ちはるアナ「ラグビー姫野和樹とお泊まり交際」に局内大歓迎の理由