スポーツ

瀬古利彦は「世界と戦えない」バッサリ!日本男子マラソン弱体化の原因は「箱根駅伝」にアリ【アサ芸プラス2023下半期BEST】

 アフリカ勢が驚異的なタイムを更新する男子マラソンにあって、日本の選手たちに希望的観測はなかなか出てこない。なにしろ世界とは、あまりにも大きな差があるからだ。来年のパリ五輪に出場する顔ぶれを見ても、その自己最高記録には溜め息が出てしまう。もちろん、マラソン界の重鎮も黙ってはいられなかった。(10月17日配信)

 10月15日に行われた来年のパリ五輪マラソン選考レース、MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)は、今大会から男女ともに賞金(1位1000万円、2位500万円、3位250万円)レースになったことで、前回(2019年)から比較すると、出場選手が大幅に増えた。

 男子で優勝した小山直城(2時間8分57秒)、2位の赤崎暁(2時間9分6秒)はともに五輪初出場となるが、2人について「この記録では世界と戦えない」とバッサリと切り捨てたのが、日本陸上連盟の瀬古利彦ロードランニングコミッション・リーダーだ。

 もともと五輪のマラソン競技は日本のお家芸だったが、なぜこんなにも弱くなったのか。男子のマラソン競技が弱体化した一番の理由は「駅伝」だ。

「特に箱根駅伝は、関東の主要大学が毎年中学、高校生の有力ランナーたちをチェックして『青田買い』をするんです。トップレベルのランナーたちにとってはまさに売り手市場で『A大学が特待生の条件だけではなく、就職の世話もしてくれた』なんて平気で言う学生もいます」(ある大学の駅伝部監督)

 そんなランナーたちは、4度チャンスがある「箱根駅伝」の出場に向けて有力校に入学するわけだが、

「箱根駅伝でスターだったランナーが、実業団に入ってマラソンでもトップレベルに上り詰めた例は、今回のMGCで現役復帰した大迫傑、そして15キロ地点までは日本新記録ペースで盛り上げていた川内優輝ぐらいじゃないですか」(陸上競技担当記者)

 箱根駅伝の出場ランナーは、ほとんどがそこで燃え尽きてしまうのが現状なのだ。MGCの男子で優勝した小山などは「パリでは必ず入賞(8位)以上を目指したい」というレベル。惨敗確実の日本マラソン界にあって、MGCは単なる賞金レースに成り下がってしまった。

(小田龍司)

カテゴリー: スポーツ   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<マイクロスリ―プ>意識はあっても脳は強制終了の状態!?

    338173

    昼間に居眠りをしてしまう─。もしかしたら「マイクロスリープ」かもしれない。これは日中、覚醒している時に数秒間眠ってしまう現象だ。瞬間的な睡眠のため、自身に眠ったという感覚はないが、その瞬間の脳波は覚醒時とは異なり、睡眠に入っている状態である…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<紫外線対策>目の角膜にダメージ 白内障の危険も!?

    337752

    日差しにも初夏の気配を感じるこれからの季節は「紫外線」に注意が必要だ。紫外線は4月から強まり、7月にピークを迎える。野外イベントなど外出する機会も増える時期でもあるので、万全の対策を心がけたい。中年以上の男性は「日焼けした肌こそ男らしさの象…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<四十肩・五十肩>吊り革をつかむ時に肩が上がらない‥‥

    337241

    最近、肩が上がらない─。もしかしたら「四十肩・五十肩」かもしれない。これは肩の関節痛である肩関節周囲炎で、肩を高く上げたり水平に保つことが困難になる。40代で発症すれば「四十肩」、50代で発症すれば「五十肩」と年齢によって呼び名が変わるだけ…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
【戦慄秘話】「山一抗争」をめぐる記事で梅宮辰夫が激怒説教「こんなの、殺されちゃうよ!」
2
神宮球場「価格変動制チケット」が試合中に500円で叩き売り!1万2000円で事前購入した人の心中は…
3
巨人で埋もれる「3軍落ち」浅野翔吾と阿部監督と合わない秋広優人の先行き
4
永野芽郁の二股不倫スキャンダルが「キャスター」に及ぼす「大幅書き換え」の緊急対策
5
「島田紳助の登場」が確定的に!7月開始「ダウンタウンチャンネル」の中身