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デーブ大久保「巨人って切り替えの早い選手が多いんですよ」/テリー伊藤対談(2)

テリー でも原監督って大監督じゃないですか。原監督は言えるんでしょう?

大久保 だから、原監督クラスしか言えなくなってますよ。(今季監督の)阿部慎之助もやっぱり2000本以上打ってるから、言える。日本の場合、実績ですよね。監督としての実績、現役時代の個人の実績。

テリー 僕ね、何で原監督がデーブを呼んだかっていうと、それこそYouTube見ると、ぶっちゃけトークで面白いじゃないですか。たぶん監督もそれを見て、「このキャラクターが新しい風をチームに起こしてくれるんじゃないか」って思ったんじゃないかなって。

大久保 それもありますけど、やっぱり外様なんで。

テリー 外様って、あるんですか。

大久保 確実にあります、どのチームにも。昔、香田勲男さんっていう巨人のピッチャーだった人に、飲んでる席で「僕、外様だからいいですよ」って言ったら、本気で怒られたことがあるんですよ。「外様って言うな。巨人はそんなチームじゃない。外様なんてプロ野球にないんだ」って。ところが、近鉄に移籍してオープン戦で会ったら、「外様は大変だな」って。「でしょ。外様はあるんですよ」って言ったんですけど(笑)。

テリー でも、デーブは原監督には色々言ったんでしょう?

大久保 言いました。だから、これは原監督が退団されることが決まってからですけど、「デーブな、何年ぶりかに野球の話ができるお前さんと出会えて感謝してる」と言っていただきました。実は最初に「手伝ってくれ」って声をかけられた時も「いや、バッテリーコーチがいちばんいいんだけど、なんなら話し相手でも」って書いてあったんですよ(笑)。

テリー アハハハハ、そうなんだ。監督って孤独だからなぁ。

大久保 孤独ですねぇ。決定しなきゃいけないから。決定するっていうことは、他の人たちの意見を無視しなきゃいけない時もある。

テリー そうだよね。

大久保 また巨人軍の監督ってシーズン中、新聞、雑誌、テレビに毎日叩かれるわけですよ。監督に「何で耐えられるんですか」って聞いたら、「今、俺はな、サウナで整えてるから」って言ってましたね。

テリー あ、そう(笑)。サウナってどこ行くの?

大久保 東京ドームに関係者だけが入れるサウナがあるんですよ。東京ドームじゃない時でも風呂に入って気持ちを切り替えるらしいです。

テリー でも、あのプレッシャーをサウナや風呂だけで切り替えられるってすごいよね。

大久保 これ、ビックリしたんですけど、巨人って切り替えの早い選手が多いんですよ。順天堂大学の医学部に自律神経の研究で有名な小林(弘幸)先生という方がいて、球団で機械を買って、自律神経のバランスを測定するんです。そうすると、大体、副交感神経の方が優位でリラックスしている「天才型」と言われる人って一般的には10人に1人か2人なんですけど、ジャイアンツだと10人中3人なんですよ。

テリー へぇ、面白い。

大久保 原監督なんて、大体、9対1で副交感が優位って、ありえない数字だったりする。それ、連敗中に測っても同じなんですよ。僕も8対2か7対3で副交感が優位なんですけど、2連敗したら9対1で交感神経が優位になるんです。

テリー それだけストレスを受けるってことだ。

大久保 そうですね。だから、副交感が優位な選手が多いから、負けても「まあ、明日、明日」みたいな空気がロッカーにありますね。もちろん、大事なことなんですけど、よすぎるのもダメなんでしょうね。

ゲスト:デーブ大久保(でーぶ・おおくぼ(大久保博元))1967年、茨城県生まれ。1985年、西武ライオンズにドラフト1位で入団。1992年、読売ジャイアンツへ移籍。1994年には日本シリーズに出場し、日本一に貢献した。1995年に現役引退し、「デーブカンパニー」設立。野球評論家・タレント・プロゴルファーとしても活動。また指導者として、西武の打撃コーチ、東北楽天ゴールデンイーグルス2軍監督、同チーム1軍監督、巨人軍の1軍打撃チーフコーチを務めた。2016年、東京・新橋に居酒屋「肉蔵でーぶ」開業。YouTube「デーブ大久保チャンネル」も開設中。

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