社会

「隠れ家系」をめぐる外国人観光客トラブル/「京都インバウンド」最新ウラ事情(2)

 京都に観光客は戻っても、夜の街に活気は戻っていない。前回、京都のインバウンド問題について取材した際、観光事業者の落胆の声を聞いた。なぜ京都の夜の街は、盛り上がりを見せないのか。市内でバーを経営する男性に話を聞いた。

「やはり個人旅行者よりも団体客が増えたことが大きな原因でしょうね。コロナ前まではふらっと入店してくる外国人の方も多かったのですが、そういうのって個人旅行者じゃないとできないじゃないですか。京都ではいわゆる隠れ家系のバーがほとんどで、公式サイトやSNSをやっていない店はずいぶんあります。ツアー客は前もって下調べしてプランを組むので、隠れ家的なお店を見つけて入ってくることはまずないですね」

 隠れ家的ゆえに起こる、外国人とのトラブルも多いという。

「昨今の値上げラッシュ、さらに日本ウイスキーの品薄状態が続いていることから、メニューには値段を書かず時価で出しているんです。ところが、それを外国人に説明するのが大変で。酔っ払っていると『そんな値段とは聞いていない』と、会計時にトラブルになることがあります。ひどい客になると、トラブルになった後にグーグルマップの口コミで書かれることも。だから外国人客を嫌がるオーナーは多いですね」(前出・バー経営者)

 そうなると外国人は大阪などに宿泊し、昼間は京都で観光して夜は大阪に戻って飲みに行ってしまうのだ。現在、京都の中心地でも24時頃には店が閉まり、観光客が飲み歩いている姿は少ないという。

 外国人観光客と飲食店のトラブルはたびたび、ニュースサイトなどで目にすることがある。その結果、外国人と店側との間にさらなる隔たりを生んでしまったのかもしれない。

(京野歩夢)

カテゴリー: 社会   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    ゲームのアイテムが現実になった!? 疲労と戦うガチなビジネスマンの救世主「バイオエリクサーV3」とは?

    Sponsored

    「働き方改革」という言葉もだいぶ浸透してきた昨今だが、人手不足は一向に解消されないのが現状だ。若手をはじめ現役世代のビジネスパーソンの疲労は溜まる一方。事実、「日本の疲労状況」に関する全国10万人規模の調査では、2017年に37.4%だった…

    カテゴリー: 特集|タグ: , , , |

    藤井聡太の年間獲得賞金「1憶8000万円」は安すぎる?チェス世界チャンピオンと比べると…

    日本将棋連盟が2月5日、2023年の年間獲得賞金・対局料上位10棋士を発表。藤井聡太八冠が1億8634万円を獲得し、2年連続で1位となった。2位は渡辺明九段の4562万円、3位は永瀬拓矢九段の3509万円だった。史上最年少で前人未到の八大タ…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , |

    因縁の「王将戦」でひふみんと羽生善治の仇を取った藤井聡太の清々しい偉業

    藤井聡太八冠が東京都立川市で行われた「第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局を制し、4連勝で王将戦3連覇を果たした。これで藤井王将はプロ棋士になってから出場したタイトル戦の無敗神話を更新。大山康晴十五世名人が1963年から1966年に残…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
「花咲舞が黙ってない」第3シリーズ「主演候補」は今田美桜のほかにもうひとりいた
2
やす子に異変!最大のストレス発散法「貯金額を見る」で大いに問題になること
3
【悲願構想】巨人「築地ドーム球場建設」2034年に本拠地移転でついに「松井秀喜監督」を誕生させる
4
テレビ朝日・斎藤ちはるアナ「ラグビー姫野和樹とお泊まり交際」に局内大歓迎の理由
5
佐々木朗希・佐藤輝明・堂林翔太の「欠陥プロ野球カード」に「マニア大量購入⇒高額転売」のウハウハ