社会
Posted on 2024年04月04日 09:58

上野動物園もアメ横もない「地味で寂しい上野駅東口」再開発スタートで「大商業圏」が完成する

2024年04月04日 09:58

 東北本線や常磐線が発着し「北の玄関口」として親しまれてきた上野駅。井沢八郎の「あゝ上野駅」では金の卵と呼ばれる若者が、集団就職のため上野駅にやってくる様子が歌われている。石川啄木はお国訛りを聞くために、わざわざ上野駅を訪れるという短歌を詠み、15番線の近くにその歌碑が建てられている。

 JR山手線の駅の中では郷愁を覚え、駅周辺もノスタルジックな印象を受けるが、今後は大きく変わりそうだ。

 東上野地区の駅前複合再開発事業の実施を目指す「東上野四丁目A-1地区再開発準備組合」が設立されたことを、事業協力者の東京メトロと大林組が発表した。

 再開発されるのは台東区役所の隣、上野駅東口の昭和通りと浅草通りの交差点あたりに位置する、約ヘクタールの地区だ。2030年代半ばの完成を目指すという。

 これによって上野の印象と人の流れが大きく変わると、タウン誌編集者はみている。

「上野駅の西側は東京国立博物館や上野動物園がある上野公園で、多くの観光客が訪れます。南にはアメ横商店街が延びており、こちらも観光客や買い物客がやってきます。それに比べると東口側は寂しいもので、街の存在感は薄かった。再開発されれば、上野公園やアメ横のついでに足を伸ばす人も増えるはずです。上野駅周辺で、ひとつの大きな商業圏になるでしょう」

 この再開発が上野駅を救うことになるかもしれない、と分析するのは鉄道ライターだ。

「北の玄関口としての存在感を発揮していたわけですが、2015年に上野東京ラインが開業すると、宇都宮線と高崎線は上野駅止まりではなくなり、京浜東北線や山手線に乗り換える人は減りました。それに合わせるように、1日の平均乗降者数は減少か横ばいという年が続いています。東上野の再開発によって、利用者は増えるかもしれません」

 東京国立博物館や上野動物園のほかにも、上野東照宮や不忍池など、観光スポットの最寄りである上野駅。2030年代半ばには、山手線を代表する駅になっているかもしれない。

(海野久泰)

カテゴリー:
タグ:
関連記事
SPECIAL
  • アサ芸チョイス

  • アサ芸チョイス
    エンタメ
    2026年03月09日 06:30

    日本にも「バベルの塔」が実在していたことを知っているだろうか。バベルの塔は「旧約聖書」の「創世記」に登場する、人間が天に届く塔を築こうとして神の怒りに触れ、破壊されてしまった伝説の塔である。「馬鹿と煙は高いところに登る」という言葉があるが、...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    社会
    2026年03月11日 06:45

    スマホの通知に追われる日常から、少し距離を置く。そんな「デジタルデトックス」では、若者が編み物や日記、フィルムカメラといったアナログ趣味にハマるケースが報告されているが、この流れは中年層にもじわじわと波及している。その背景にあるのは、仕事で...

    記事全文を読む→
    芸能
    2026年03月13日 14:30

    音楽ライブチケットの高額転売をめぐり、旧ジャニーズ事務所の人気アイドルが所属するSTARTO ENTERTAINMENTのライブ主催会社が、転売サイト大手「チケット流通センター」の運営会社と、高額転売を繰り返したとされる東京都内の男性1人を...

    記事全文を読む→
    カテゴリー:
    タグ:
    注目キーワード

    人気記事

    1. 1
    2. 2
    3. 3
    4. 4
    5. 5
    6. 6
    7. 7
    8. 8
    9. 9
    10. 10
    最新号 / アサヒ芸能関連リンク
    アサヒ芸能カバー画像
    週刊アサヒ芸能
    2026/3/17発売
    ■650円(税込)
    アーカイブ
    アサ芸プラス twitterへリンク